- トップページ
- 事業について
- 事業ごとの取り組み
- 民間連携事業
- 途上国の課題/ビジネスニーズを知る
- 中南米
- エルサルバドル ― 注目分野(農産品バリューチェーン分野)
(最終更新:2026年3月)
小さい国だからこそ輝く、エルサルバドル農産品バリューチェーンへの挑戦
エルサルバドルは、中米で最も小さな国ですが、豊かな自然資源と独自の農産品が秘める可能性は無限大です。
日本企業の知恵と技術が加わることで、持続可能な成長と社会課題解決が同時に実現します。エルサルバドルは、皆さまを心から歓迎します。
共創が期待される重点分野, 有望な参入分野
(農産品バリューチェーン強化(カカオ/バルサム/ハリナシミツバチ/観葉・薬用植物など/ロロコ・イソテなど伝統的植物利用文化))
- ・カカオ
- 小国ゆえ量は限られるものの、国際的評価が高まる「ファインフレーバーカカオ」は宝石のような作物です。近年はCOEX(カカオ・オブ・エクセレンス)でも受賞実績を重ね、国際市場での存在感が増しています。発酵・乾燥・官能評価の高度化やIoTによるトレーサビリティ管理を日本の技術と協働で進めれば、高付加価値市場への参入が可能となり、小規模農家の収益向上と持続可能な農業の実現に大きく貢献できます。
- ・バルサム(Myroxylon balsamum var. pereirae)
- 世界で唯一エルサルバドルでのみ商業的に採取されているバルサムは、伝統的採取技術に依存しているため品質にばらつきがあります。日本の分析・規格化やサステナブル認証取得支援と協働すれば、香粧品・医薬用途における国際競争力を飛躍的に高められます。さらに、採取工程やバルサム林を活かしたエコツーリズム・教育観光と組み合わせることで、森林保全・地域振興・雇用創出を後押しし、社会課題の解決にも寄与します。
- ・ハリナシミツバチ(Meliponicultura)
- 年間わずかしか得られない希少蜂蜜は、国際市場で高付加価値を誇ります。日本の食品安全管理・加工・ブランド化技術との協働により、安全で魅力ある製品を世界に届けることができます。蜂蜜に加え、薬効が高いとされるプロポリスやワックスなど未開拓の副産物分野にも発展可能性が広がります。巣箱見学や採蜜体験を通じた観光・教育プログラムと結びつければ、環境保全・地域教育・副収入創出の仕組みづくりにもつながります。
- ・熱帯花木・観葉植物、薬用・機能性植物
- 米国市場で既に2,500万ドル超の輸出実績を持つ「生きた植物(HS06)」。日本の無病株生産・組織培養、ボタニカル成分抽出・規格化技術と協働すれば、化粧品・健康食品分野を含む国際市場への参入拡大が期待できます。さらに、植物園・苗圃を拠点とした体験型プログラムと組み合わせることで、輸出促進と地域人材育成・教育普及を同時に実現できます。
- ・ロロコ(Fernaldia pandurata)・イソテ(Yucca gigantea)(伝統食材)
- ププサなど国民食を彩る食用花ロロコやイソテは、鮮度保持が課題です。日本の鮮度保持・冷凍・加工技術と協働すれば、移民コミュニティ市場から健康食品市場へ展開できます。さらに、伝統料理を体験できる観光・食文化プログラムと合わせることで、食文化継承を支えるとともに、女性や若者の雇用機会拡大や農村所得向上の推進につながります。
(農業DX・スマートアグリ(横断的支援))
IoT気象計測・潅水最適化・リモートセンシング、ブロックチェーン型トレーサビリティ、小規模生産者向け営農アプリやクラウドファンディングの導入によって、生産性と輸出適合性の底上げが期待されます。特に、デジタル格差の是正を伴いながら農村を未来につなぐ基盤整備として、日本のICT・DX技術との協働に大きな可能性があります。
さらに、オランダの“フードバレー”のように、研究・育種・加工・輸出・物流を結ぶことで「中米フードバレー構想」を実現することも展望できます。複数産品にまたがる技術連携を日本企業と共に進めれば、産業ハブの形成と人材育成・地域所得向上を実現し、社会的インパクトを広げることができます。
カカオ
バルサム
ハリナシミツバチ
ロロコ
エルサルバドル発、世界へつながる共創の扉
小国の強みと日本の技術が描く新市場
(1)小国ならではの価値創造
エルサルバドルは中米で最も小さな国です。しかし、その“小ささ”こそが、量ではなく質を徹底的に追求する力となってきました。カカオ、バルサム、ハリナシミツバチの蜂蜜や伝統食材など、独自性の高い農産品は世界に誇れる資源です。いま求められるのは、これらを国際基準に適合させ、より高付加価値な形で輸出市場に届けるための高度化です。
(2)社会課題と市場機会
農村部の若者離れや気候変動リスクなど、エルサルバドルの農業が直面する課題は深刻です。しかし、その解決策は同時に新たな市場機会ともなり得ます。高付加価値産品の開発・ブランド化を進めれば、環境保全や地域教育の推進、農村所得の向上といった社会課題を解決しながら市場拡大が可能です。日本企業の技術と連携することで、エルサルバドルから世界へと広がる“課題解決型ビジネス”が現実のものとなります。
エルサルバドルをもっと知りたい方へ ― 参考情報リンク
(1)エルサルバドル全体の農業・経済状況
(2)農業技術・輸出等の具体データ
(3)有望農産物データ
カカオ
・Our World in Data – 世界のカカオ豆生産量データ
グローバルなカカオ生産量を年代別に比較・可視化できるデータベースです。
https://ourworldindata.org/grapher/cocoa-bean-production
・Cacao of Excellence 2023 Edition(COEX2023)
2023年の受賞者リストやイベントの概要を掲載。エルサルバドルの生産者も含まれています。
Cacao of Excellence 2023 Edition
バルサム
・Rivera Balsam – Official Website
https://riverabalsam.com/
ハリナシミツバチ(Meliponicultura)
・Frontiers in Sustainable Food Systems – Meliponiculture and Honey Markets
蜂蜜市場の動向やプロポリス・ワックスなど副産物の商機について分析されています。
https://www.frontiersin.org/journals/sustainable-food-systems/articles/10.3389/fsufs.2023.1324385/full
観葉植物・薬用植物
・EUハブとしてのオランダ:“苗・挿し木など(HS0602)”の輸出ではオランダ向けが中核。
The Observatory of Economic Complexity
・北米(米国)は広義HS06の大口: Trading Economics+1
ロロコ・イソテ(伝統食材)
・**Fernaldia pandurata(ロロコ) – Tropical Plants Database**
食用花ロロコの植物学的特徴と生態をまとめたページ。
https://tropical.theferns.info/viewtropical.php?id=Fernaldia+pandurata
・Yucca gigantea(イソテ) – Useful Tropical Plants Database
イソテの利用法や保存方法、地域での活用事例などが記載されています。
https://tropical.theferns.info/viewtropical.php?id=Yucca+gigantea
農業DX・スマートアグリ
・World Bank – Digital Economy Initiative for Latin America and Caribbean(DE4LAC)
LAC地域全体のデジタル経済支援策を紹介する公式ページ。エルサルバドルを含むデジタル変革の枠組みが掲載。
https://www.worldbank.org/en/programs/lac-digital-development/de4lac
・World Bank – Future Foodscapes: Re‑imagining Agriculture in Latin America and the Caribbean
食料・農業システム改革の提言がまとめられた報告書。
https://www.worldbank.org/en/region/lac/brief/future-foodscapes-re-imagining-agriculture-in-latin-america-and-the-caribbean
エルサルバドルからのメッセージ ― 共創のパートナーへ
エルサルバドルの農産品バリューチェーンは、まだ発展途上だからこそ大きな伸びしろがあります。小規模ながら国際的に評価の高い産品、未開拓の市場、そして熱意ある生産者たちがそろっています。
日本企業の技術と発想が加われば、新たな高付加価値市場を共に創造できる――それがエルサルバドルです。さらに、若者が夢を抱き、誇りを持って関わりたくなる農業セクターを皆さまと共に再生していきたいと願っています。
ぜひ、この挑戦に参加いただき、「小さいからこそ強い」価値を世界に発信していただきたいと願っています。