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- パラグアイ ― 注目分野(農業・畜産・保健福祉分野)
パラグアイには約1万人の日系社会が存在し、とても親日的な国です。日系移住者が栽培を始めた大豆は今日、パラグアイの主要農産物となり経済を支えています。他方、農業・畜産セクターにはまだまだ課題も多く、様々な技術・サービスの導入が求められています。また、経済成長が目覚ましい反面、遠隔地への医療、障害のある人への福祉サービスなど社会開発における課題は山積しており、民間のソリューションが求められています。
パラグアイは他の南米諸国と比較して税制や電気料金、治安などの観点からも日本企業が進出しやすい環境にあり、またパラグアイを起点に約3億人規模のメルコスール市場へのアクセスが可能です。また、パラグアイと日本は物理的に離れているものの、季節と昼夜が日本と真逆であることは有利に働く場合もあります。親日的なパラグアイにて、持続可能なビジネスの展開をご検討ください。
パラグアイ国農業・畜産・保健福祉セクターの現状
●農業・畜産
南米の中心に位置するパラグアイは、大豆・牛肉・小麦などの農畜産物がGDPの約25%、輸出の約66%を占める農業大国です。特に大豆は世界第6位の生産量を誇り、国際競争力の高い農産物として注目されています。
しかし、農業従事者の約93%が小規模農家(20ha以下)であり、農業管理や土壌病害などへの対応が不十分なため生産性が低く、市場へのアクセスが限定的であることが課題となっています。また、大豆・牛肉等の第一次産品に大きく依存しており、農産品の加工・多様化が不十分であることから、より付加価値の高い農産品の開発が求められています。
こうした背景のもと、日本企業の持つ高度な農業技術やノウハウが、パラグアイの経済発展に大きく貢献できる可能性があります。
●保健福祉
パラグアイは経済成長が進む反面、社会開発の遅れが指摘されています。中でも顕著なのは保健福祉の分野であり、例えば農村部では医療へのアクセスが難しく、遠隔医療といった新たなテクノロジーの活用に期待が集まっています。また、偏った食生活から肥満の割合が高く、パラグアイでは成人の約6割が過体重または肥満(保健省、2024年)であり、他の南米諸国と同様に栄養改善が課題です。また、障害者は人口の12%(2012年国勢調査)を占めており、その多くは福祉サービスを活用できておらず、就労の機会も制限され家族の援助に依存しながらの生活を余儀なくされています。障害者の社会参加の促進も急務です。日本の福祉用具、車両改造の技術等により障害者の移動の円滑化ひいては経済的、社会的な参加を促進することが期待されます。
特に応募を期待する領域
- 小規模農家向けの生産効率・品質向上のための技術
- 食品加工技術の導入・普及による高付加価値化
- 土壌(牧草地含む)の改良・農薬・肥料・家畜飼料
- 福祉用品やバリアフリーのための技術
- 肥満対策に資する食品、健康維持のためのアプリケーション等
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