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東ティモール ― 注目分野(環境管理分野)

手つかずの自然が残る東ティモール。政府は観光業を産業多様化の1つの分野として推進する意向がありますが、貴重な観光資源の保全のためにも、環境分野の技術が今後必要となってきます。また、ディリをはじめとする一部の都市部への人口流入が進みつつあり、これによる都市環境問題(廃棄物、下水等)が大きくなりつつあります。

特に応募を期待する領域

  • 分散型汚水処理施設(浄化槽など)
  • 廃棄物減量化技術(コンポスト、廃プラ・段ボール等リサイクルなど)

東ティモールの現状

東ティモールには現在下水処理場は存在しません。首都ディリでは米国の支援による下水処理場建設の計画がありますが、全域をカバーできるわけではなく、ディリ周辺の美しい海岸においても、今後汚水による汚染の進行が懸念されています。また、地方のダイビングスポットや美しいビーチの近辺で観光開発が今後進む可能性があり、こうした地域において観光客の増加による汚水が美しい自然資源に影響を与える可能性もあり、何等かの対策を今後検討することが必要になります。
首都ディリやいくつかの地方都市においては近年廃棄物の問題が深刻化しています。ポイ捨てや不十分な収集サービス、リサイクル産業の欠如などから町はゴミで溢れることもあり、最終処分場の運営も衛生的な管理ができていません。JICAの調査によれば、首都ディリでは日量約300トンの廃棄物が発生し、その約2/3しか収集できていません。今後も人口集中による廃棄物量の増加が予想され、減量化が必要な状況です。

参考リンク

担当者コメント

東ティモールは、環境基準もまだ整備されておらず、環境関連企業はほとんど存在しません。汚水については上下水道公社(BTL)と一部民間企業が、住宅等の腐敗槽からの汚泥くみ取りサービスを提供していると言われます。廃棄物は、1社のみリサイクルに取り組む企業(建設業を主な生業とする企業)が存在しますが、多くのプラスチック廃棄物や段ボール等廃棄物はそのまま最終処分場に運搬されます。
このような状況のため、環境分野で活動する民間企業はほとんどおらず、競合が少ない市場となっています。東ティモールの環境問題の解決に御社の技術を活用してみませんか?