ラオス日本センター:シンポジウム「国造りに果たした人材育成の役割、今後日本に求められる貢献とは」を開催
2026.06.03
2月4日、ラオス国立大学ラオス日本センター(LJI)は、「国造りに果たした人材育成の役割、今後日本に求められる貢献とは」と題したシンポジウムを開催しました。
このシンポジウムは、これまでの日本‐ラオス関係やODAによる支援を振り返るとともに、国造りにおける人材育成の重要性や今後日本に期待される貢献について日本とラオスの有識者が意見を交わすもので、会場となったラオス国立大学経済経営学部講堂には、教員や学生など250名を超える聴衆が集まりました。
冒頭、ラオス国立大学デーサヌラート・セーンドゥアンデード学長からの挨拶では、ラオスが1965年に世界で初めてJICA海外協力隊を受け入れた国であることを含め、日本のODAの方針や今までの貢献が紹介されました。また、小泉勉駐ラオス日本大使からは、昨年(2025年)の日ラオス外交関係樹立70周年の取り組みの振り返りとともに、「人造り」こそが国造りの根幹であり、日本が長年にわたり人材育成を重視しラオスの国造りに大きく貢献してきたことが紹介されました。
次の基調講演では、西沢利郎東京大学教授から「人の力が未来をひらくーラオスにおける共創の実践」と題して、今までのラオスとの関わりを振り返りつつ、人々の幸せやウェルビーイングにとっても人材育成は不可欠な取り組みであり、これからもラオスの国造りのために次世代の若者たちと「共創」していきたい、との意思が強く語られました。
第二部として行われたパネルディスカッションでは、LJIポーンケオ・チャンタマリー所長がモデレーターを務め、まずJICAラオス事務所・小林美弥子所長から、JICAラオス事務所が掲げたラオス海外協力隊派遣60周年のテーマ 「結ぶ、繋ぐ、紡ぐ」に沿って、JICA海外協力隊やインフラ、法整備、教育等、これまでの人材育成と共創の取り組みを紹介し、ラオスへの協力がラオスだけでなく、日本、世界に還流、貢献している点を強調しました。
また、IT会社共同代表のパイパディット・ケオハヴォン社長が日本留学生協会(JAOL)代表として日本留学やLJI経営塾で学んだ知識を活かして起業し会社を拡充してきた経験を紹介、ラオス国立大学プーペット・キャウピラヴォン副学長がイノベーションを重視する大学の戦略や今後の方向性を発表しました。
会場からの質問・意見交換では、松下幸之助の本を読んで製造業を志したというLJI経営塾卒業生から読書を通じた学びの重要性が紹介されるとともに、大学教育に対する質問では、大学の人材育成における民間企業との連携の重要性などについて、活発な議論が行われました。
今回のシンポジウムは、昨年2025年に日ラオス外交関係樹立70周年及びJICA海外協力隊派遣60周年を迎えたことを踏まえ、今までの日本の貢献、特に人材育成を通じた国造りへの貢献を確認し広く伝えることが目的でしたが、多くの若い世代に対して、日本のソフト面での貢献について理解の促進を図る良い機会になったと考えます。