アフリカの未来を担うインフラ開発の軌跡: PIDA First 10-Year Implementation Reportプレ・ローンチセレモニーの開催

2023.08.01

2023年7月15日、JICA及びアフリカ連合開発庁(AUDA-NEPAD)は、アフリカ・インフラ開発プログラム(PIDA)における過去10年間の具体的な成果やアフリカ社会に与えるインパクトや課題、今後の道筋などを包括的に分析したレポート「PIDA First 10-Year Implementation Report」等の完成を受け、プレ・ローンチセレモニー(於:ナイロビ)を開催しました。同セレモニーは第5回アフリカ連合(AU)中間調整会合の特別イベントとして執り行われ、堀内俊彦AU日本政府代表部大使、中村俊之JICA理事長特別補佐、AUDA-NEPADのナルドス・ベケレ・トーマス長官(Mrs. Nardos Bekele-Thomas)が参加しました。

プレ・ローンチ:ベケレ・トーマスAUDA-NEPAD長官(中央)、堀内AU日本政府代表部大使(中央左)、中村JICA理事長特別補佐(中央右)、アミンAUDA-NEPADインフラ産業局長(左)、ジェレAUDA-NEPAD経済統合課長(右)

以前のアフリカのインフラ開発は、域内の石油や石炭、鉱物などの資源を原料のまま域外に輸出し、域外で加工された製品が再びアフリカ域内に流通する経路に沿って開発が進められてきました。このようなインフラ開発から脱却し、アフリカによるアフリカのためのインフラを中長期的に開発するための計画として、2012年AUはPIDA(Programme for Infrastructure Development in Africa)を策定しました。

PIDA作成から10年が経過した2022年3月、JICAはPIDAの課題として指摘されている資金動員の促進を支援するために、AUDA-NEPADとの間で業務委託契約を締結。JICAの砂原専門家と共に、AUDA-NEPADは①PIDAの過去10年間における具体的な成果やアフリカ社会に与えるインパクトや課題、今後の道筋等を包括的に分析したレポート「PIDA First 10-Year Implementation Report 」及び、②交通、電力、水、情報通信技術(ICT)におけるPIDAの優先的な広域インフラ事業69件を端的に纏めたカタログ「2nd PIDA Priority Action Plan (2021-2030) Projects Prospectus」を作成しました。

プレ・ローンチセレモニーでは、今般完成したこれらの刊行物についてベケレ・トーマスAUDA-NEPAD長官から概要説明を行うと共に、JICA及び日本政府への感謝が述べられました。また、日本政府を代表し堀内俊彦AU代表部大使からJICA・AUDA-NEPAD連携の益々の発展と、本レポートの完成に対する祝辞が述べられました。

署名式:ベケレ・トーマスAUDA-NEPAD長官(左)、堀内AU日本政府代表部大使(右)

また、ベケレ・トーマスAUDA-NEPAD長官及び中村俊之JICA理事長特別補佐は、「PIDA First 10-Year Implementation Report」の重要性に鑑み、2023年9月12-15日、アフリカ各国のインフラ大臣が集うAU交通・大陸横断・地域間インフラ・エネルギー専門技術委員会(STC-TTIIE、於:ザンジバル)にて、同レポートの正式なローンチを行うことを確認しました。

JICAはアフリカ地域統合に関する機運の高まりを捉え、PIDAの更なる実施促進を目指し、引き続きAUDA-NEPADとの連携を強化していきます。

中村JICA理事長特別補佐による閉会挨拶

ベケレ・トーマスAUDA-NEPAD長官(中央)、堀内AU日本政府代表部大使(中央左)、中村JICA理事長特別補佐(中央右)、本間AUDA-NEPAD長官シニア・アドバイザー(左)、砂原AUDA-NEPADインフラ・アドバイザー(右)

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