長岡技術科学大学とアフリカ地域のソーシャルイノベーションに関する教育研究の覚書を締結

2024.02.13

国際協力機構(JICA)は2月9日、長岡技術科学大学(長岡技大)との間で、アフリカ地域のソーシャルイノベーションに関する教育研究の覚書を締結しました。調印式は新潟県長岡市の長岡技大で行われ、長岡技大の鎌土重晴学長とJICAアフリカ部の梁瀬直樹部長が覚書文書に署名しました。

双方の立会人(戸川JICA理事長特別補佐、高橋修長岡技大副学長)の下で署名を行った鎌土重晴学長(右から2人目)と梁瀬直樹JICAアフリカ部長(右から3人目)

この覚書に基づき、今後JICAと長岡技大は、長岡技大生と日本各地の高専生を対象として、アフリカ地域の開発課題に関する教育とそれら開発課題への解決策の模索、ひいてはその解決策を応用した日本国内の各地域課題の解決策の社会実装に関する取り組みを協働で進めていきます。

署名に先立つ意見交換では、鎌土学長から、長岡技大が社会実装を重視し、これまで民間企業や自治体などと連携しながら様々な地域課題に取り組んできた経緯と、今回の覚書によりアフリカ地域に関するJICAの知見と長岡技大の社会実装力をあわせて連携していきたいという展望が述べられました。また、JICAの戸川理事長特別補佐と梁瀬アフリカ部長からは、2050年には世界人口の25%を占めると言われるアフリカでの開発課題解決の重要性と、課題に寄り添う長岡技大の社会実装の研究力への期待が述べられました。

背景・目的

JICAと長岡技大は、2019年からJICAが実施を支援する、高専生によるアフリカ地域の課題解決型アイデアコンテスト「JICA-高専オープンイノベーションチャレンジ」の実施に際し、日本全国から参加した高専生への技術的な指導や、試作品の製作・改良などで連携・協力してきました。同チャレンジにはこれまで全国14高専から延べ207人の参加があります。

「JICA-高専オープンイノベーションチャレンジ」では、北九州高専のチームによるルワンダでのコーヒー豆の糖度を自動計測する装置や、長岡高専のチームが考案したアメリカミズアブの幼虫をケニアで生ごみの肥料・飼料化に役立てる装置の実証実験が行われました。このうち、アメリカミズアブを用いた装置は日本でも実際にごみ処理などに用いられています。

こうした背景を踏まえ、改めてJICAと長岡技大は、社会・開発課題の解決に寄与するイノベーションを生み出す国際協力人材の育成のために、高専生や長岡技大の学生の教育に連携して取り組んで行くことに合意し、このたび覚書を締結しました。

署名式の様子

関連リンク:

  • 「JICA-高専オープンイノベーションチャレンジ」の実施について(2019年12月)
  • 第5回日本オープンイノベーション大賞・内閣総理大臣賞受賞について(2023年2月)

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