「フランス語を活かしてアフリカで働く」セミナー@上智大学を開催しました!

2024.05.21

概要

セミナー名:「フランス語を活かしてアフリカで働く」
※上智大学アフリカWeeksのイベントとして開催
開催日時:5月15日(水)19:10-20:50
主催:JICA、上智大学
場所:上智大学四谷キャンパス
プログラム
・冒頭挨拶
・パネルディスカッション・質疑応答
・閉会挨拶
・登壇者およびJICA若手職員との交流会

主な参加者

司会:山崎瑛莉、上智大学University Education Administrator/ Sophia Future Design Platform推進室
冒頭挨拶:上野修平、JICAアフリカ部次長(計画・TICAD推進課担当)
モデレーター:岩崎えり奈、上智大学外国語学部フランス語学科教授
パネリスト:
ンジャイ林恵美子、JICA調達・派遣業務部参事役
槌谷恒孝、神奈川大学法学部特任講師・JICA緒方貞子平和開発研究所非常勤研究助手
岡本浩治、三菱商事株式会社グローバル総括部欧阿中東室次長中東統括マネージャー
菅川拓也、NGO緑のサヘル事務局長
仏語圏アフリカを経験したJICAアフリカ部職員等4名
セミナー参加者:一般、大学生、高校生など126名

背景・目的

アフリカの経済は発展し、人口も急増し、将来、より多くの企業や国際協力団体がアフリカに進出することが見込まれます。そのアフリカにおいては、約半数の国でフランス語が公用語または業務上の言語として使われています。しかしながら、英語で業務可能な人材は増えるものの、フランス語で業務可能な人材は少なく、企業や国際協力団体が募集をしても応募が少ない現状があります。

また、旅行やボランティアでアフリカに関わる人が増える一方、その大半は英語圏アフリカが主な行き先であり、フランス語圏アフリカはあまり知られていない現状があります。

この背景のもと、本セミナーでは、アフリカに関心を持つ大学生・高校生らが集まる上智大学「アフリカWeeks」において、フランス語圏アフリカにて働いた方々の体験談を紹介することにより、フランス語未学習者のきっかけづくり、またフランス語既学習者がアフリカに関心を持つきっかけづくりを狙いとしました。これにより、将来、フランス語圏アフリカにおいて働きたいと思う人が増えることを期待しています。

内容

冒頭、上野JICAアフリカ部次長から、本セミナーの趣旨として、フランス語を既に勉強している方にはアフリカに関心を持ってほしい、アフリカに関心を持っている方にはフランス語に関心を持ってほしい、さらに特に大学生・高校生の方には多様なキャリアを持つ方の話を聞いてもらい、今後の各自の進学やキャリア構築の参考にしてほしいなど説明がありました。

次に、上智大学学生によるパネリスト・モデレーターの紹介後、岩﨑上智大学教授がモデレーターとなり、JICA、国際機関、民間企業、NGOなど様々な立場からフランス語圏アフリカで活躍されてきた4名によるパネルディスカッションを行いました。

菅川 NGO緑のサヘル事務局長からは、モロッコでの青年海外協力隊時代のフランス語との出会いから、サヘル地域における現在の活動などについて紹介がありました。フランス語を用いて話すことで良い関係性を構築する第一歩となり、普通では聞けない話を聞き出せることや、フランス語の教科書にはない現地ならではのフランス語表現など、フランス語を使って働く面白さなどについて話がありました。

岡本・三菱商事欧阿中東室次長・中東統括マネージャーからは、駐在されたコートジボワールやチュニジアでの勤務の様子に加えて、フランス語ができることで早いうちから駐在ができたこと、またアフリカは民間企業にとって成長市場であることの紹介がありました。また、沿岸部のフランス語圏アフリカ諸国は比較的治安も良く、食事も美味しく暮らしやすいといった魅力にも言及し、ぜひ一度現地に行ってみてほしいとのメッセージがありました。

槌谷・神奈川大学特任講師からは、青年海外協力隊、商社、国連開発計画(UNDP)、JICAなど様々な組織で働かれた経験から、それぞれの組織の魅力、またUNDP職員時代に駐在したコンゴ民主共和国や中央アフリカ共和国などの紹介がありました。フランス語は主に仕事をしながら学んできたとして、楽しみながら自分に合う勉強法を見つけること、それであったとしても十分に働けるレベルのフランス語が身に着くといったお話がありました。

林JICA調達・派遣業務部参事役からは、大学にてフランス語を勉強していたもののアフリカとの接点はなく、しかしその後に出張で訪れたアフリカに惹かれたこと、また、その後のセネガル、ブルキナファソ、マダガスカルにおける駐在等を通して感じたアフリカで働く楽しさや景色の美しさなどが紹介されました。日本とはまた異なるアフリカの方々の価値観に魅力を感じる、といったエピソードの紹介がありました。

最後に、岩崎教授から各パネリストに対して参加者へのメッセ―ジを依頼したところ、NGO業界のフランス語人材は圧倒的に少なく高齢化も進むので、ぜひフランス語を学んでフランス語圏アフリカに来てほしい(菅川氏)、アフリカにおける日本企業の活動も増えており、民間の立場からもぜひアフリカにおけるキャリアを考えてほしい(岡本氏)、課題がたくさんあるということはチャンスがたくさんあるということであり、また進出が少ないということは開拓者になれるので、まずはアフリカに行ってほしい(槌谷氏)、フランス語を勉強していたことが思いがけないキャリアやチャンスに繋がるのでぜひ一度チャレンジしてほしい(林氏)など、学生が多く占める参加者に向けての発言がありました。

閉会後には、4名のパネリストに加えて、フランス語圏アフリカにて勤務経験がある若手JICA職員等との交流の時間が設けられ、パネルディスカッションで聞ききれなかった質問や就職活動の悩みなどについて様々な質問が飛び交いました。

関連リンク

・本セミナーの案内サイト
https://www.jica.go.jp/africahiroba/info/press/2024/1536772_52706.html

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