「TOMONI Africa」第1回日本・アフリカ・ユースキャンプ(JICA×市立札幌開成中等教育学校)を開催しました!
2025.07.25
日時:2025年5月28日(水)10:00~16:30
主催:独立行政法人国際協力機構(JICA)、市立札幌開成中等教育学校
場所:市立札幌開成中等教育学校
プログラム:
1) SDGs アクションカードゲーム X(クロス)ワークショップ
2) 給食交流
3) コズモエッセイポスターセッション
4) アフリカフェア
市立札幌開成中等教育学校生徒約 300 名(プログラム全体を通して)
JICA が支援する留学生・研修員、アフリカ出身者 20 名(10か国)
JICA草の根技術協力事業採択先・北海道大学教員2名
JICA職員9名(北海道センター(札幌)3名、アフリカ部2名、国内OJT4名)
今年の8月20日から8月22日に横浜で開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD9)は6年ぶりの日本での開催で、様々なイベントが企画され、日本国内の若者がアフリカについて触れる重要な機会となります。また、アフリカに関心を持った若者が将来のアフリカとの国際協力・ビジネス人材として活躍することが期待されます。JICAでは、TICAD9開催に際して「日本・アフリカの共創のための架け橋人材育成プログラム「TOMONI Africa」を創設し、その新たな取り組みの1つとして、日本・アフリカ・ユースキャンプを立ち上げました。
今回、TICAD9に先立ち、TICAD9関連イベントの1つとして、日本・アフリカ・ユースキャンプの第1回が市立札幌開成中等教育学校で開催されました。その中で、同校の生徒がアフリカ出身の参加者と様々なプログラムを通じて交流を通じて、アフリカに対する理解を深めました。
冒頭、アフリカ部職員からJICA、TICAD9、「TOMONI Africa」、日本・アフリカ・ユースキャンプ等について概要を説明した後、アフリカについて理解を深めるためのクイズや、金沢工業大学の学生が中心となって開発した「THE SDGs アクションカードゲーム X(クロス)」を行いました。このゲームでは、同校5年生(高校2年生に相当)約160人が4-6名ほどの少人数のグループに分かれて、そこにアフリカからの参加者も加わり、SDGsに関わる課題の解決策を一緒に考え、複数のグループを交えて英語で発表を行いました。参加者同士の柔軟な思考力によって、斬新なアイデアが次々と生み出されました。ほとんどの生徒は、これまでアフリカの人とこれまでほとんど交流の機会をもったことがありませんでしたが、今回アフリカの人と直接コミュニケーションを行う貴重な体験ができたという声が数多くありました。また、多くのアフリカからの参加者も、日本の生徒と接する機会を持つことができ、柔軟で自由な思考に感銘を受けたと話していました。
お昼の時間はアフリカからの参加者が学校給食を20人の生徒と一緒に体験しました。食は文化によって異なる点が多いため、特に双方の関心が高く、食に関する質問を積極的に行う様子がみられました。食事を共にするという共通の体験を通じて、コミュニケーションが促進され、充実した交流が行われました。
午後は、同校6年生(高校3年生に相当)が社会課題の解決や身近な疑問の解明を目指した様々な研究の成果を英語でポスターを使って発表を行う「コズモエッセイポスターセッション」が行われました。本セッションは同校が毎年実施しているもので、各グループがテーマ設定から実験、考察までを自分たちで作り上げた発表をアフリカからの参加者が聞き、積極的に質問やアドバイスをする姿が見られました。アフリカからの参加者の中には、特に自分の研究に対するインスピレーションを得たと口にされる方々も多くいました。
アフリカフェアと題し、同校1階のオープンスペースにてアフリカ各国のブースとアフリカ楽器、アフリカの民族衣装を体験できるコーナーを用意し、約100名の生徒(中学1~3年生に相当)が訪れました。各国のブース(8ヵ国)では、その国のアフリカからの参加者が、パソコンや紙の資料だけでなく、自国の民族衣装から、自国のお香、コーヒーの焙煎キットまでさまざまなものを用いて自国の文化について説明しました。英語に苦手意識がある生徒も、アフリカからの参加者の陽気で優しい性格に触れ、積極的にコミュニケーションを取っている様子が伺えました。また、アフリカ楽器のコーナーでは、さまざまな楽器を用いて生徒とアフリカからの参加者がセッションを楽しむ様子も見ることができました。アフリカからの参加者も、自国の衣装の着用の仕方を中高生に教え、衣装を着て写真撮影などを楽しんでいました。
また、本イベントはメディアからの注目も集め、読売新聞・毎日新聞の記者の方も取材に来られ、後日、両社から当日の様子を記事にまとめていただきました。
今回のイベントを通じ、同校生徒から「これまでアフリカの人と関わることが少なく、今回のユースキャンプは貴重な機会だった」、アフリカ出身者から「あまり日本の学生と交流する機会がないためこのような機会を作ってくれたことに感謝する」といった、肯定的な感想が数多く得られました。今後もJICAは、 さらに多くの若者による双方向の交流が生まれることを目指し、教育機関などのパートナーと連携し、日本・アフリカ・ユースキャンプを日本各地で継続的に実施していく予定です。
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