日本での経験を母国パラオの発展へ -長期研修員へのインタビュー(パラオ編)-

【写真】MOREI Eve HidaさんJICA長期研修員(太平洋島嶼国リーダー教育支援プログラム)
MOREI Eve Hidaさん

■写真:インタビューに答えるイブさん

今回は、約2年半の長期研修を経て2020年3月に名古屋大学大学院国際開発研究科を修了したパラオの長期研修員、Ms. MOREI Eve Hida (以下イブさん)にお話を伺います。
イブさんは、JICAが実施する「太平洋島嶼国リーダー教育支援プログラム(Pacific-LEADS)※注1」の長期研修員として来日、名古屋大学の大学院生として学業に励みました。
(聞き手:JICA中部 研修業務課 林)

なぜ、世界に数ある留学制度の中でJICAの長期研修制度を選んだのですか?

私がパラオの財務省に働いていた時に同僚の方がJICAの長期研修制度を見つけ、このような制度は聞いたことないから申し込むべきだと言ってきてくれました。そこで、その制度は奨学金を得て学べる制度だと知り、「wonderful !!」と思い、JICAの研修制度を申し込みました。

名古屋大学で何を学び、今後にどう生かしていきたいですか。

名古屋城にも足を運びました

名古屋大学では観光と政府の収入の関係性について学びました。特に観光を盛んにさせていくことで税収入や消費活動、サービスなどどのようなインパクトを与え、生産や賃金、仕事といったところにどのように効果を与えるのか、また観光戦略について研究を行っていきました。やはり、JICAの方やアジアシードの方などすべてのみなさんの健康面、精神面でのサポートのおかげで学問に励むことが出来ました。パラオに帰国後は、今回得た学びを戦略の立て方に生かしていきたいと思います。改めてですが、私にとってこの経験は本当に有益なものとなりました。

日本での印象的な出来事や思い出を教えてください。

JICA中部で開かれた盆踊り
(研修員向け福利厚生行事)にて

日本はパラオとは異なり、すべてに対して時間をしっかり守りますね。それは本当に大きな違いです。そして、授業では、みんな5分前に着席していて最初は驚きました。パラオはもっとゆっくりしていますが、私も他の学生と同様にしっかり時間を守って授業を受けていました。
日本での思い出は多すぎますね。多すぎて話すことが難しいです。例えば、私が訪れた北海道や東京、横浜、大阪、沖縄などいずれも美しい場所ばかりです。文化などもすべてが素晴らしかったです。本当にアメージングな日々でした。お気に入りの日本食も多すぎて一つに絞ることが出来ませんね。例えば、寿司、味噌カツ、うなぎ、お好み焼きなどたくさんあります。ですが、納豆だけは難しかったです。何度かトライしましたが、触感が苦手でした。日本食は納豆を除いて大好きです。

パラオについても是非教えてください。

パラオは海がきれいな場所で、ダイビングやツーリングで有名です。またペリリュー島も有名です。その島は、第二次世界大戦での激戦地であり、そこには旧日本軍の武器などが残され、歴史を感じることが出来ます。また、上皇陛下がパラオにお越しになった時に、その島の慰霊碑に訪問されたこともあります。是非パラオにお越し下さい。

最後に、日本の皆さんにメッセージをお願いします。

日本の皆さんは、本当に素晴らしいです。
いつも、よく接してくれて、旅行した時も駅までわざわざ案内してくれたり、質問にも丁寧に答えてくれたりなど、言語が異なるにも関わらず、あらゆる人に助けて頂き、本当に親切な人たちばかりでした。日本の皆さん、ありがとうございました。

注1)太平洋島嶼国リーダー教育支援プログラム(Pacific-LEADS):
選抜された大洋州諸国の行政官等を外国人留学生として日本に受入れ、本邦大学の修士課程などでの教育に加え、省庁や地方自治体等において実務研修(インターンシップ)の機会を提供するもの。詳しくは下記関連リンクをご参照ください