課題別研修「産業技術教育」にかかるウクライナを対象としたフォローアップ協力(研修)開始

2022年10月20日

【画像】10月16日(日)よりウクライナを対象とした遠隔研修(リアルタイム)が始まりました。研修参加者はウクライナのスミ—州立大学の教授や講師など10名です。本研修は、一般社団法人ESDコンソーシアム愛知の委託により、10月16日~2月12日の毎週日曜日に行われます。

本研修に参加している研修員の母国ウクライナでは、2022年2月から始まったロシアによる侵攻により、未だ現地で激しい戦闘が続いており、ロシア国境から40km離れたスミ—市においても脅威に晒されています。2016年度に課題別研修「産業技術教育」に参加した1名のウクライナの研修員は、帰国後、スミ—州立大学の教授、且つ、生産技術・機械・工具学科長および産業工学研究教育センター所長として、様々な活動を展開してきましたが、大学の研究やプロジェクトの機会は失われ、外部から新しい情報も入手できず、苦しい状況にありました。そんな時に課題別研修「産業技術教育」のコースリーダーを22年間務めた宮川先生が立ち上がり、JICA中部と協力して本フォローアップ研修を実施することとなりました。
第1回目の遠隔研修では、開講式とコースリーダーの宮川先生による講義が行われました。講義では、日本の教育制度と教育課程の紹介、そして社会の基盤としての産業技術教育のあり方、また、産業技術教育にかかる国際協力についてESD・SDGsの理念に関連づけてお話しいただきました。研修員から寄せられた質問に対しても、ご自身のエピソードを交え、ウクライナの状況に寄り添いながら回答されていました。
来年2月までの4か月間研修が続きますが、様々な講師陣から講義いただくことになっており、ウクライナの研修員たちの産業技術教育に関する新規情報の提供および教員モチベーション向上等、今後の成果が期待できそうです。