【2022年度高校生国際協力体験プログラム】学生インターンからの参加報告

2022年8月26日

JICA中国市民参加協力課では、2022年7月末から9月中旬まで、2名の大学生・大学院生のインターンシップを実施しています。2022年7月29日(金)-31日(日)に実施した、JICA中国高校生国際協力体験プログラムに運営スタッフメンバーとして参加したインターン生2名から、当日の様子や自身の所感、そして高校生へのメッセージをお伝えします!

安田 空馬さん(山口大学 国際総合科学部3年)

私は今回の2泊3日高校生プログラムの初日と2日目のみ、インターン生として参加させていただきました。今回の高校生プログラムは、各校からひとりの参加となったこともあり、初日に正面玄関から一列に並んで入ってきた高校生はとても緊張した表情でした。それでも、開会式・アイスブレイクを終えたころには、まるで数年前から友達であったかのように笑い合い、その姿から私も元気と笑顔をいただきました。
その後行われた、JICA職員による「国際協力って何だ?」のプレゼンテーションでは、世界に対する私達の「思い込み」と「現状」にギャップがあることを知りました。2日目の朝には、タンザニアで活動されていた元JICA海外協力隊員の方から貴重な体験談を聞かせていただきました。タンザニアでの活動での成功、失敗、そこから学んだ国際協力で大切なこと、考え方、全てに心動かされました。JICA職員だからわかるリアルタイムな世界の現状や、現地に行って活動しなければわからないことを、日本に居ながら知ることができるのは高校生プログラムの醍醐味だと感じました。
2日目の午後には、実際に協力隊員になりきってアクションプランを作成しました。参加する高校生たちはもともと国際協力に興味があることもあり、積極的に意見を出し合い、課題を解決するために試行錯誤していました。各グループで考えたアクションプランはそれぞれ違ってはいましたが、「誰かのために」と四苦八苦しながら考える姿勢は参加した全ての高校生に共通していました。
2日間を通して一生懸命に活動していた高校生のアクションプラン発表を最終日に見ることができなかったのが本当に心残りですが、3日間の活動を終えて帰るころには、参加してくれた高校生が、仲良く話しながらバスに乗り込んで行く姿が頭に浮かんできました。今回出会った高校生の皆さんとまたどこかでお会いできると嬉しいです。

坂根 咲花さん(関西学院大学大学院 総合政策研究科1年)

3日間のプログラムを振り返って、全日程を終えた後の高校生の生き生きとした表情がとても印象的でした。初対面同士ではじめは緊張していた高校生も、色々なアクティビティで次第にチームのメンバーと打ち解け、アクションプランの作成と発表を通して最終的に素晴らしいチームが出来上がったと思います。
国際協力に興味関心をもつ高校生にとって、同じような志を持った同世代の人と交流するという体験は、かけがえのないものになったのではないでしょうか。「自分も高校生の時にこんなイベントに参加したかったなぁ」と参加している高校生の皆さんが羨ましくなりました。高校の授業だけでは国際協力が何をしているのかなかなか想像がつきにくく、国際協力分野に関心を持つ友達と出会うことは少ないと思います。
このプログラムを通して、国際協力とは何かイメージしやすくなっただけでなく、同じ道を目指す仲間がいることを実感してもらえたら嬉しいです。年齢も、性別も、出身県も、高校もばらばらでバックグラウンドはそれぞれ違いますが、「国際協力に興味がある」という共通点で集まったメンバーとの繋がりを大事にしてほしいと思います。参加された高校生の皆さんにはぜひ今後も国際協力への興味関心を持ち続け、大学で思う存分国際協力の勉強をしてほしいです。
国際協力の勉強は難しいですが、「誰かの役に立ちたい」という気持ちが具体的かつ体系的な学問になっているというドキドキ感や、それを学ぶ楽しさがあります。「国際協力なんて自分にはハードルが高すぎる」と思う人も、勉強して知識を身に着けていくと自然と自分にも出来るような気がしてくるはずです。悩みながらアクションプランを考えていた様子や、発表を終えた後の生き生きとした表情を思い出すと改めて私も初心に帰ることができました。この気持ちを忘れずに、残りのインターン活動と大学院での勉学により一層励みたいと思います。