\教師海外研修/ナマステ!ネパール現地研修報告・前編



2024.08.29
JICA中部で7月初旬にスタートした「教師海外研修」。
今年度は、7月29日から8月10日まで、ネパールで現地研修を実施しました!
ネパールで五感を使って得た濃密な学びを、ダイジェストで報告します。
ネパール現地研修(7月29日~8月10日)に向けて7月初旬に実施した事前研修では、ネパールで学んだことを帰国後の授業実践でどう生かすか、そのための各訪問先でのねらいや視点、教材づくりのための情報や素材集めについて検討しました。研修参加者は、ネパール現地研修でのミッションを明確にし、強い目的意識をもって参加しました。
※教師海外研修の概要は下部リンクをご参照ください。
ネパールの首都カトマンズの空港に到着。飛行機を降りたときのムッとする空気とお香の匂いに迎えられ、いよいよネパールでの研修がスタート!研修日程の前半では、JICAネパール事務所の表敬訪問とブリーフィング、JICA海外協力隊の活動地、JICA草の根技術協力事業(注1)による農業技術支援の現場、農村部の学校訪問、そしてホームステイを体験しました。
注1:日本のNGO、大学、地方自治体及び公益法人の団体等がこれまでに培ってきた経験や技術を活かして企画した、途上国への協力活動をJICAが支援し、共同で実施する事業
JICAネパール事務所では、ネパールの社会・経済や課題、それら課題に対してJICAが重点的に取り組んでいる分野について説明があり、理解を深めることができました。中でも、今回のネパールでの訪問先に関連する、教育の質向上、防災、農村開発、インフラ整備などに研修参加者の関心が集まっていました。
ネパールでのJICAの支援事業について熱心にメモを取る研修参加者
JICA海外協力隊の活動地では、着任後1年の隊員がネパール語を上手に話し、地域住民とともに汗を流しながら、農産物の共同出荷の促進や、新しい農作物の栽培などに取り組んでいる様子を視察。また、JICAが支援しているNGO(ラブグリーンジャパン)の活動地(農村)を訪れ、有機農業や環境保全など持続可能な農業指導の見学や、農家さんとの意見交換を行いました。農家さんの生の声を聞くことで、支援が住民の生活にどのように役立っているかを感じ取ることができました。これらの訪問を通じて研修参加者は、ネパール人と日本人とが協働するには、立場や考え方の違いはあっても、対等な信頼関係を築くことが何よりも必要だと学ぶことができたようでした。
収穫したきゅうりの運搬を体験。あまりの重さにびっくり。
農家さんへインタビュー「農薬による健康被害が減った」
研修前半の最後には農村ホームステイを体験。
ホストファミリーとの交流に加え、村にある小学校での交流授業も実施。現地の学校で授業を行うことをとても楽しみにし、約3週間をかけて2人ペアで準備を進めてきた研修参加者の皆さん。子どもたちに授業を行う姿は皆が輝いていました!
夜には、村の各民族による歌や踊りのカルチャープログラムに参加。伝統的な民族衣装を着て、会場の皆が一体となって、踊りや歌に酔いしれました。
村の学校で交流授業。子どもたちの笑顔は世界共通!
ホストファミリーや村の人々との交流では、片言の英語とネパール語を混ぜたり、身振り手振りでコミュニケーションに挑戦する研修参加者の姿が見られました。自分自身が言葉がわからない環境に身を置くことで、日本の学校に在籍する外国につながる子どもやその家族の困り感や不安などを、身を持って体験することができたようです。
最終日は涙のお別れ。3日間という短期間でしたが、ネパールの人々の心に触れ、心で通い合い、たくさんの想い出を作りました。人生で貴重な瞬間を過ごした参加者の皆さんから、口々に「一生忘れられない経験になった」「得難い体験ができた」と感激の言葉がありました。
民族衣装で日本の歌を披露
ホームステイを終え、研修日程の後半ではフェアトレードや防災の取組み、農村部でのICT教育、日本語学校の訪問、そしてトンネル建設現場の見学などを行いました。
まだまだ続く「五感で学ぶ」ネパール研修の様子は、本記事の「後編」でお届けします。お楽しみに!
【参考】教師海外研修~今後の予定
①事前研修(7月)
②ネパール現地研修(7-8月)←今回の報告
③事後研修1(9月) 以後、翌1月まで授業実践
④事後研修2(2月)
⑤実践報告フォーラムでの発表(2月)
scroll