イベント「コーヒーから世界の今を考えよう 気候変動時代のフェアトレード」を開催しました!



2025.05.23
日本では毎年5月を「フェアトレード月間」としています。この時期に、暮らしの中で商品購入等を通じ身近にできる国際協力「フェアトレード」についてお話を聞き理解を深めるとともに、ワークショップを通じて地球温暖化とフェアトレードの関係について考えるイベントを開催しました!
今回のイベントのゲストスピーカー兼ファシリテーターは、アジアで初めてフェアトレード大学に認定された静岡文化芸術大学の武田淳先生です。先生はかつて、コスタリカ共和国でJICA海外協力隊として活動していた経験があります。
初めに、参加者のみなさんには、着席しているテーブル毎に自己紹介をしていただきました。そして、これからフェアトレードの話が始まろうとしていた時、突然、音楽が鳴り、武田先生の研究室の公式キャラクター「豆じゅん」が出現!会場内は大きな拍手が沸き上がりました。
「豆じゅん」の登場に大盛り上がり!
真剣に話に聞き入る参加者
「豆じゅん」の登場で会場が一気に和やかな雰囲気に包まれる中、武田先生より、パプアニューギニアでのコーヒー豆の収穫や加工の様子の映像と共に、コーヒー産地での課題についてのお話がありました。
また、ワークショップでは、気候変動の影響により、今後、コーヒーの収穫量が減ることが予想される中、生産者の収入を保つにはどうしたらいいかというテーマで参加者同士が話し合いをしました。
コーヒーを生産する際に、コーヒー豆の部分だけを使い、残りは捨ててしまいます。いわゆる、コーヒーの「カス」が大量に出ます。そこで、コーヒーは豆だけを使うのではなく、豆のまわりにある捨てられる果肉を使用するとことで、生産者が更に収入を得られるようになるのではないかという発想から生まれた「カスカラティー」の紹介がありました。
カスカラティーをちょっぴり試飲!
コスタリカの衣装に着替えて登場!
武田先生は、かつてJICA海外協力隊として、コスタリカの国立公園にて密猟問題を解決するための取り組みをしていました。その時に知り合った人とのつながりから、ワイン工房を訪れる機会がありました。そこでは、コーヒーの果肉から作られたフルーツワインが作られていたそうです。そうした協力隊時代の縁がきっかけで、コーヒーの果肉の活用へと繋がったそうです。今では、学生と共にこの「カスカラティー」をフェアトレードショップや学内のお店で販売する取り組みをしているそうです。
最後に、コーヒーやチョコレートだけなく、フェアトレードスマホやフェアツーリズムなど、多様化するフェアトレードについてのお話がありました。
会場では、多くの人がメモを取りながら武田先生の話に耳を傾けていました。
参加者からは、「コーヒーを中心に生活の近いレベルで存在するものの、将来的な課題について自分ごととして考えられて、非常にためになった。」「海外協力隊の体験談で具体的なことを聞けて、うれしかった。フェアトレードについて事例を用いて考えていくことでより理解が深まった。」「コーヒーやカカオ豆だけでないフェアトレードの紹介が役に立った。新たな発見であった。」などの声がありました。
なごや地球ひろばでは、今後も楽しみながら学べるイベントを行っていきます。皆さまのご参加をお待ちしております!
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