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\¡Hola!/ メキシコ研修員が一宮市立大和西小学校を訪問! ~子どもとつながる 心の国際交流~

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#10 人や国の不平等をなくそう
SDGs
#16 平和と公正をすべての人に
SDGs

2025.07.07

6月13日、日本の技術や文化を学ぶため来日中のメキシコ研修員たちが、愛知県一宮市立大和西小学校を訪問しました。エンジニア、品質コンサルタント、アドバイザーなどさまざまな分野で活躍する彼らにとって、日本の教育文化や子どもたちの学びの姿を肌で感じる貴重な機会となりました。

まず、研修員たちを出迎えてくれたのは、スペイン語で書かれた手づくりのウェルカムボード、イラストいっぱいの名札、そして折り紙で折られた精巧な龍。
どれも、「来てくれてありがとう」「会えてうれしい」という気持ちが詰まった、世界にひとつのプレゼントからは、子どもたちの「この日を楽しみにしていた気持ち」が伝わってきました。まさに日本ならではのおもてなしに、研修員たちは思わずカメラを手に取り、笑顔を見せていました。

授業を通して見えた、日本の子どもたちの“力”

校内見学では、5年生の図工や音楽の授業を参観。音楽の授業では、「大和西小学校歌」と「ゆめいろシンフォニー」を歌う子どもたちの明るい声に、思わず目を潤ませる研修員の姿もありました。

家庭科室や図書室、図工の授業も紹介され、「こんなに多様な学びがあるのか」と驚いた様子。メキシコでは図工や家庭科の授業は基本的に家庭で教えるものとされているそうで、日本の子どもたちが学校で“自分の力で学ぶ”姿に深い関心を寄せていました。

子どもたちに届ける、メキシコの魅力

メキシコの国旗の色 赤・白・緑の服に身を包んだ研修員たちは、3・5・6年生に向けて、メキシコの文化や自然、音楽、衣装などを紹介するプレゼンテーションを実施。
学年ごとに内容を少しずつ変え、言葉だけでなく、写真や動画、イラストをふんだんに使ったわかりやすい構成で、子どもたちを引き込んでいきました。
子どもたちも、声をあげて驚いたり、ワークシートにびっしりメモを書き込んだりと、全身で学びを受け止めていました。文化の違いを知ることの面白さ、世界を広げることの楽しさを、肌で感じる時間となりました。

給食と掃除、そして“心をつなぐ”時間

給食では、2年生と研修員が同じテーブルを囲み食事を楽しみました。
最初はちょっと恥ずかしそうにしていた子も、だんだんと打ち解け、「おかわりしていいんだよ」「メキシコから日本までどれくらいかかるの?」「どんな遊びがあるの?」と質問攻めに。
言葉が通じなくても、身振り手振りや笑顔でやりとりを重ね、あっという間に距離が縮まりました。
小さい子どもが自分たちの力だけで上手に配膳する様子や、自分で机を運び、ほうきや雑巾を手に、真剣な表情で教室を清掃する姿を見て、研修員たちは「メキシコの大人よりも責任感があってすごい 」と深く感心していました。

ことばをこえて、心でつながる

最後となった5時間目には「日本の夏とメキシコの夏を見つけよう」というテーマの国語の授業に参加。両国の夏の共通点を発見しながら、「国がちがっていても、つながっている」ことを子どもたちは実感していました。

最後は、2年生から研修員たちへ、心のこもった手紙のプレゼント。画用紙いっぱいに書かれた「また会いたい」「メキシコのことをもっと知りたい」というメッセージと、カラフルな飾り。研修員たちは満面の笑みでそれを受け取り、何度も何度も読み返していました。

国際交流を通して育まれる、“生きる力”

国、言葉や文化の違いを超えて、子どもたちの笑顔やまっすぐなまなざしが、人の心を動かす──それは、国際理解教育の根底にある“心を通わせる学び”そのものでした。
語学力や知識の向上を超えて、研修員も子どもたちも「人と人が理解し合うことの大切さ」を学ぶ機会となった今回の訪問。
自分とは異なる背景を持つ人々と出会い、心を通わせ、互いの文化を尊重する体験こそが、未来を生き抜く“ほんとうの力”になると、私たちは信じています。

メキシコ研修員×大和西小学校の出会いが、未来をつくる子どもたちと世界をつなぐきっかけとなりますように──。

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