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天野エンザイム株式会社の寄附による「JICA‑AMANO Academic Bridge」がスタート ~初年度招聘研究員(フィリピン)が名古屋大学で共同研究を開始~

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#9 産業と技術革新の基盤を作ろう
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2026.03.17

天野エンザイム株式会社(以降、「天野エンザイム社」)からの寄附金を基にした「JICA-AMANO Academic Bridge(JICA帰国研修員支援プログラム)」は、自然科学系分野(当初は農業分野)の元JICA留学生が、再度来日し、留学先の日本の大学で数ケ月間に亘って共同研究するのを支援することにより、日本の大学・研究機関との研究交流の促進や、元JICA留学生とJICAとのネットワーク強化を目的に、2025年度にスタートしました。
本事業の第1号案件として、フィリピンの元JICA留学生が、2026年2月16日に来日し、約3か月間の予定で名古屋大学における共同研究を開始しました。

元JICA留学生が取り組む研究は?

今回招へいされた元JICA留学生のカブラルさんは、2019年から2021年まで名古屋大学大学院生命農学研究科で学んだ農業研究者です。現在はフィリピン農業省フィリピン稲研究所(DA-PhilRice)のシニアサイエンスリサーチスペシャリストとして、稲の「株出し(ラトーニング)能力」に関する研究プロジェクトを主導しています。
「株出し」とは、収穫後の株から新たな茎を再生させ、耕起や再植え付けを行わずに二期作を可能にする栽培技術です。省力化や環境負荷の低減につながる可能性がある一方、収量の安定性や品種適性などの課題から普及が進んでいません。
今回の名古屋大学との共同研究では、近年農業分野で注目されている低温プラズマ処理が株出し性能に与える影響の解明に取り組み、稲作の効率向上につながる新たな技術応用の可能性に挑戦します。

指導教員の名古屋大学農学国際教育研究センター仲田助教(左)とカブラルさん

研究開発中の稲を観察するカブラルさん

元JICA留学生は、「卒業後、まさか再び日本に戻れる日が来るとは思っていませんでした。今回のフェローシップの機会をくださったJICAと天野エンザイム社に心から感謝しています。私にとって“第二の故郷”である名古屋に戻り、再び恩師や友人たちに会えることをとても楽しみにしています。」と語りました。

2026年4月にはケニア出身の元JICA留学生が約6か月間の予定で来日し、同様に名古屋大学における共同研究を実施する予定です

「JICA-AMANO Academic Bridge(JICA帰国研修員支援プログラム)」事業について

本事業は、天野エンザイム社の企業理念に基づく国際社会への貢献としての寄附を活用し、自然科学分野(当初は農業分野)の元JICA留学生を日本へ再招へいし、大学との共同研究を支援する新たな仕組みとして始動しました。同社の天野源之社長がJICAの人材育成事業に強く共感されたことを契機に、JICA中部センターが寄附の相談を受け、関係機関との協議を重ねて事業化したものです。
元JICA留学生が再来日し、留学先の大学で共同研究に取り組むことで、日本での知見を更新する機会となり、各国における社会課題の解決や持続可能な開発への更なる貢献が期待されます。また、元JICA留学生と日本の大学・研究機関との研究交流の継続を促すとともに、元留学生の将来的なJICA事業への参画も視野に入れたフォローアップを行うことを目的としています。
本事業第1号のフィリピンの元JICA留学生の来日に先立ち、2月2日に天野社長とJICA中部センター上町所長が面談しました。天野社長からは寄附に至った経緯と、本事業への期待が述べられました。上町所長からは、寄附への謝意を述べるとともに、帰国後の元JICA留学生との関係継続・強化の良い先行事例とすべくしっかり取り組んでいく旨発言しました。

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