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エサウ・モヨさん

長期研修員(マラウイ共和国)インタビュー    2022年4月8日


SDGsグローバルリーダープログラムの研修員として、広島大学大学院人間社会科学研究科 修士課程に在学中のマラウイ出身のモヨさんに母国や日本での生活について教えていただきました。

モヨさんについて教えてください
 エサウ・モヨです。マラウイ政府教育省のもとで、中等学校の理科の教師として働いていました。そのため、科学教育分野を専門とする国際教育開発の学位を取得することに興味を持ちました。私の研究テーマは、科学プロセススキル、科学カリキュラムの開発、教育政策です。

マラウイについて教えてください

 私の母国はマラウイです。シマ(Nsima)は私たちの食生活の主役です。甘みのないトウモロコシの粉をペースト状にした食べ物です。豆料理やチャンボ(Chambo・15cmくらいの魚)やウシパ(Usipa・指くらいの小魚)を添えた料理が私の好物の一つです。朝食にはNkhowe(トウモロコシの細切りシリアル)と紅茶を楽しみます。日本で、マラウイの料理が恋しくなって作りたいなと思っても、シマをスーパーでは入手することはできず、インターネットで購入はできますが、とても高くつくので断念しています。日本では基本的に自炊していますが、持参した調味料を使っています。

【画像】

シマと豆料理とウシパ(魚)と野菜の料理

日本は初めてですか?印象はいかがですか?
 初来日です。成田国際空港に降り立ったとき、私は天国に来たと思いました。日本は今でも私の中で「地上の楽園」です。空港の出入国管理事務所での対応や市役所での在留資格の確認時等の社会システムの効率性には驚かされました。日本は、生活が効率的で便利です。適切なタイミングで、信頼できる助けが得られます。マラウイではそうではありません。日本人は自分の職業に対して非常に熱心という印象です。

Malibaのロッジで撮影したレソト王国の美しい山々の眺め

 また、日本の教育システムの本質に、私は最も魅了されています。広島大学の理系教育カリキュラムは、私のような留学生のニーズに合っています(段階的な思考力を養うために論理的に設計されており、マラウイで不十分な実地・実学を奨励している点において)。講師陣の学歴が高く、研究経験も豊富で、学生へのサポートが充実しているため、研究において高度な知識と科学教育の専門知識を身につけることができます。さらに、広島大学は日本の多文化共生の母体であると私は考えています。様々なバックグラウンドを持つ人々と自分の経験や意見を共有することができるからです。

日本で初体験したことはありますか?
 研究室仲間12人で北広島町のスキー場にスノーボードをしに行きました。研究室仲間は日本人もいますがほとんどが留学生です。皆初心者でした。私は雪もスノーボードも初めてでしたが、以前にやったことがあるような感覚があり、初心者コースをマスターした後、リフトに乗って、一番高いところから滑るようになるところまで上達しました。また是非行きたいです。次は、温泉も楽しみたいです。

日本での目標や楽しみにしていることは何ですか?
 マラウイに不足している、実践的な学習とマインドオン学習を通じて、批判的思考や問題解決能力を身につけられると思うと、ワクワクします。また、科学教育における高度な研究スキルや専門的な知識を身につけたいと考えています。このような知識や経験を積むことで、マラウイの長期的な教育発展に効果的に貢献するための準備をすることができます。私の目標は、国家発展の手段として教育を推進し、活用することです。

熱い思いと高い目標を持ち母国を旅立つモヨさん