- トップページ
- 日本国内での取り組み
- JICA中国
- 事業の紹介
- 研修員受入事業
- セデーニョ・アヴェラン・マシューさん
長期研修員(エクアドル)のインタビュー 2026年3月24日
食料安全保障のための農学ネットワーク(Agri-Net)プログラムの研修員として、広島大学 統合生命科学研究科 博士課程に在籍中のCEDENO AVELLAN Mathew(マシュー)さんに、日本での生活について教えていただきました。
日本に来る前のお仕事や、日本に留学することを決めた理由を教えてください。
私は日本に来る前は、エクアドルのインバブラ州にあるヤチャイ工科大学で助教を務めていました。日本に移ることを決めた理由は、仕事と生活のバランスが良いこと、そして治安の良さが安心感を与えてくれることでした。
アメリカの大学からも2つのオファーをもらっていましたが、長期的な関係を築くことができ、私のキャリアにとっても有益だと思い、日本に来ることを決めました。
大学院での学習や、勉強以外でも取り組んでいることについて教えてください。
現在、私は広島大学の分子栄養学研究室で細胞培養について学んでいます。私へご指導いただいている THANUTCHAPORN KUMRUNGSEE 先生は、世界でも有数の筋原性培養(Myogenic culture)培養の専門家であり、最先端の培養技術や手法を通して、世界の食を支える新しい方法を探るための指導をしてくださっています。私たちは、細胞農業を大規模化し、将来的にそのコストを下げることを目指して、ウシ胎児血清(Fetal bovine serum、FBS)を植物由来の原料に置き換えるための手法の開発に取り組んでいます。
日本に来たばかりの頃と今とでは違いはありますか?
私にとって一番大きな違いは、新しい生活リズムに慣れること、そしてリーダー職を経験したあとに「学生として学ぶ」ことに順応することでした。今では、公共交通機関や支払いシステムも問題なく使えるようになりました。
日本語の授業はとても価値があり、他のJICA留学生たちは、日々多くを学ばせてくれる大切な仲間です。広島での生活はとても快適で、街には楽しめる名所やアクティビティが多く、とても魅力的な場所です。
日本での最高の瞬間は何でしたか?
一番嬉しかった瞬間は、初めてラボで単一筋線維単離(single myogenic fiber isolation)を教えてもらったときでした。この分野の経験のない食品エンジニアだった私にとって、それは大きな挑戦でした。それでも、先生の助けと根気強い指導のおかげでようやく最近になってその技術を習得することができました。
この技術に取り組んでいるのは、私が所属している研究室では私が初めてだそうです。さらに上達すれば、この手法を必要とする他の学生に教える機会を任せてもらえると言われています。互いに学び合いながら成長していけるこうした機会をとても嬉しく思いますし、もっと多くの技術を学んで、研究室にとって重要な存在になりたいと思っています。
日本滞在中に日本人と交流することはありましたか?
研究室の仲間だけでなく、大学の他の学生とも日常的に交流しています。私にとって大切なのは、ラテンアメリカについての知識を一緒に深めていくために、さまざまな人と協力することです。同じ地域の出身者はとても少ないので、郷土料理や笑顔の絶えないエクアドル人の人柄といった自国の文化に触れられる機会を、日本でも広げていきたいと思っています。
どんなプログラムにも喜んで参加したいと思っています。特に、旅行や新しい場所をめぐるようなプログラムには興味があります。出かけるのが好きですし、日本にあるさまざまな美しさに触れるのが大好きです。園芸に関わる訪問活動や、JICAのさまざまな取り組みに参加しています。夏には研究室でハイキングの企画があるようなので、ぜひそれにも参加したいと思っています。
国際理解のためのイベントを実施してみたい気持ちはありますか?
文化的なイベントを企画した経験はありませんが、無料のスペイン語クラスなら、興味を持ってくれる人がいるかもしれません。パーティーや特別な場面で使える、簡単なスペイン語を学ぶ内容にできますし、参加を希望する方なら、誰でも参加できるクラスにしたいです。
ご自身についてのことや、現在住んでいる町(東広島市)での普段の生活などについて教えてください。
旅行を楽しみながら、日本についてもっと学びたいと思っています。
(
少し先のことですが2029年3月末の)卒業後、日本で学んだことを仕事にどのように活かしていきたいと思いますか。また、日本のコミュニティや人々と連絡を取り合う予定はありますか?
博士号を取得して母校に戻れば、准教授になるための要件をすべて満たし、自分の研究室を持つことができます。私の目標は、JICA・ヤチャイ工科大学・広島大学の三者の連携を活かして、両国の間に新しい協力の仕組みをつくることです。そのためにも、日本の文化について深く理解し両国の橋渡し役となり、ともに成長していけるよう貢献したいと考えています。
今後来日するJICA 長期研修員へのメッセージをお願いします。
あなたの人生はもう新しいステージに入っています。その変化を受け入れ、自分のペースで進みながら、ぜひ楽しんでください。どんな背景を持つ人でも、この道を歩んでいけば、きっと大きな成功につながると私は信じています。自分に優しく、芯をしっかり持ち、この経験そのものを楽しみながら、誇れる自分へと成長していってください。