G7サミットの地『広島』を巡るツアー

2023.09.20

「G7サミットの地『広島』を巡るツアー」開催

 9月6日(水)、「G7サミットの地『広島』を巡るツアー」を実施しました。この日の広島は、数日前の天気予報からは想像できないほどの青空に恵まれたお天気でした。昨年度に続き2度目の全国の研修員対象ツアーです。広島から21名、全国から18名のJICA長期研修員(JDS生)が広島駅で合流しました。顔見知りの研修員と抱き合って久しぶりの再会を喜ぶ姿も見られ、大賑わいのバスは最初の訪問地、平和公園へと向かいました。

再認識した戦争の悲惨さと平和の大切さ

 平和公園では、まず公園内のモニュメントを回って説明を聞きました。慰霊碑の原爆死没者名簿の中には、東南アジアからの留学生の名前も記載されています。それを告げると、悲しそうな顔でうなずくのはフィリピンの研修員たち(国際大学)でした。また、G7サミットの様子をテレビで見たという研修員は、「ここが各国のリーダーが花輪を捧げた所です。」と紹介すると、「そうだ!ここだ!」と興奮していました。広島大学の研修員の中には、何度も平和公園を訪れている人もいましたが、だれが広島大学の人か分からないくらい、皆さん熱心に説明に耳を傾けていました。
 公園内を散策した後は、資料館を見学し、広島の復興についての講義を受けました。講義中は静かに聞いていた研修員でしたが、講義が終わると次々と質問が挙がります。「復興計画を実施する中で、一番大変だったことは何ですか?」「地域住民の意見を聞くにはどうやって関わっていけばいいのでしょうか?」「現在の広島の放射能レベルは大丈夫ですか?」などの質問に、講師に丁寧に説明してもらい、研修員も納得した様子でした。

原爆ドーム前で集合写真

講義を受けて質問するジブチのフセンさん(神戸情報大学院大学)

お好み焼き体験で舌鼓

 講義が終わって次に研修員がやってきたのは、お好み焼き体験です。午後1時を回っていましたし「次はお好み焼き体験です。お腹はすいてますか?」の問いに「イェ-ス!」と元気いっぱいの返事が返ってきました。広島のお好み焼きの歴史は、広島の終戦直後の食糧難や戦後復興の歴史とも密接にかかわっており、体験会場に到着後、この説明も受けました。
 その後、いよいよ帽子をかぶり、エプロンをつけてお好み焼き体験が始まりました。最初に小麦粉の生地を鉄板の上に薄く丸く伸ばします。これがなかなか難しく、穴が空いたり生地が分厚くなる人が続出です。そんな中、とっても上手に焼いたのが、キルギスのシンディックさん(広島大学)です。あまりの上手さに「おー!」と歓声が挙がりました。「キルギスでお好み焼き屋を開けばいいのに」と言われてまんざらでもなさそうな様子。一番の山場のひっくり返す所も難なくクリアし、完璧なお好み焼きを完成させたのでした。
 今回お世話になったサンフーズのソースはビーガンフレンドリーで、ツアーの約半数を占めるイスラム教徒やベジタリアンの研修員も安心して食べることができました。自分で焼いたお好み焼きの味は格別だったようで、「美味しいです!」と皆さん完食。お腹いっぱいでマツダミュージアムへと向かいました。

楽しみにしていたお好み焼き体験

興奮の連続、マツダミュージアム

 マツダミュージアムでは、1階の展示エリアに入るとすぐに「うわー!」と歓声が挙がりました。それもそのはず、ピカピカのカッコいい車が並んでいるのです。しかも写真撮影も乗車もOKです。思い思いのポーズをとりながら皆さん撮影に没頭していました。
 ミュージアムではマツダの歴史や取り組みを学び、工場見学では組み立てラインの作業を実際に見ることができます。マツダのガイドさんが詳しく説明してくださるのですが、研修員の中には車に興味のある人が多く、次から次へとガイドさんに質問がやってきます。シリアルナンバーが記されている3,000台の限定車を見て、「1番を購入したのは日本人か外国人か」と質問したのはタジキスタンのルスタムジョンさん(広島大学)です。「そこまでは分かりません。」と言われ、笑いがおきていました。

モデルのように写真に納まるパキスタンのハーンさん(広島大学)

 あっという間に時間が過ぎて、県外から来た人たちとは広島駅でお別れです。このツアーがなければ出会えなかった人たちです。今日学んだことや経験したことだけでなく、この出会いも大切にしてくれることを願っています。参加者の皆さん、ありがとうございました!

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