【実施報告】インターン生企画イベント「国際協力を仕事にするには」
2023.09.28
JICA中国で約3週間のインターンシップを経験した大学生2名が、同世代を対象にしたイベントを企画、実施しました。テーマ設定からプログラム作成、外部講師への依頼と打合せなど、キックオフから当日運営までを担当した学生による実施レポートです。
9月6日(水)18時から20時に広島市内にある第3ウエノヤビルJICA進路相談室にて、「国際協力を仕事にするには」というテーマのイベントを開催しました。海外に携わる仕事や国際協力に関心があるけど、どのようなキャリア形成をしたらよいのか分からないという思いを抱えた高校生や大学生に少しでも進路のモヤモヤを解消してもらうためのイベントで、7名の方が参加してくださいました。
イベントでは、まずインターン生が自身の進路への悩みを参加者の共有し、その後「自分のキャリアと向き合うワークショップ」を行いました。参加者に、海外や国際協力に関心をもったきっかけと、今抱えている進路の悩みについて改めて考えてもらい、イベントで知りたいことについて共有してもらいました。
その後、実際に異なる立場で国際協力や海外に携わられているゲスト講師3名から講演を行っていただきました。
始めは、株式会社itobanashiの伊達文香さんによるオンラインでのご講演でした。伊達さんは、大学時代のインド留学で自分と同世代の女性が人身売買をされている現状を知り、インドの刺繍を施したフェアトレードの服飾店itobanashiを起業された方です。ご自身の起業までの道のりを中心にお話しいただき、「自分が動けば世界は変わる」という力強いメッセージをいただきました。
次のRCC記者の栗栖千尋さんの講演では、パラグアイの日系の移住者に取材されたことを中心に話していただきました。記者というお仕事を通して、多くの人にニュースとして知ってもらうことで、遠い場所での出来事を自分ごととして捉えてもらったり、誰かの何かの行動のきっかけになったりするかもしれないというお話から、必ずしも国際協力が中心の仕事でなくても、それぞれの立場や環境から国際協力をすることができるということを学ぶことが出来ました。
最後の講演者は、JICA中国市民参加協力課の澁谷和朗課長でした。国際協力の仕事と聞くと、途上国を支援しに行くというイメージがありますが、澁谷さんのご講演の中で、ガーナでの外勤時に上司から多くのことを教わったというお話が印象的でした。また、澁谷さんは、国際協力は日本社会を振り返って見る鏡のような特徴があり、世界と接点を持つことが日本の未来や地方の今後を考える契機となるとお話されていました。
その後の座談会では、澁谷さんと栗栖さんに参加者が直接相談や質問を行いました。とても和気あいあいとした雰囲気の中、参加者はゲストのお2人にとても積極的に相談や質問をしている様子でした。イベントの終了後も、皆さんすぐには帰らずにお話を続けられていました。
参加者からは、「国際協力というと貧困層の人たちを助けるという目線になっていたけれど、後々国際社会で日本の存在感に繋がっていく」「必ずしも、仕事の中心に国際協力をおかなくても国際協力はできる」「国際協力をもっと深めるにはまずは日本を知ることから」などの声が寄せられました。学びの多いイベントになり良かったです。
インターン生によるファシリテーション
Itobanashi代表 伊達さんの講演の様子
座談会の様子
イベント実施・報告:JICA中国インターン生 広島大学 垣本名保/叡啓大学 福高七海
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