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第6回JICA研修員の学校訪問 広島三育学院大和小学校

#16 平和と公正をすべての人に
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2024.02.02

ドルマ(クルドの伝統料理)の紹介をするファルマーンさん

異なる宗教を持つ人々の交流が実現

 2024年2月2日(金)、三原市大和町にある広島三育学院大和小学校を訪問するために、JICAイラク廃棄物処理コースの研修員6名が朝早くジャンボタクシーに乗り込みました。広島三育学院は小学校から高校までのキリスト教の学校で、小学校は全校生徒5名です。研修員たちにとって、キリスト教の学校を訪れるのは初めての経験。どんな交流が待ってるのか、期待に胸を膨らませて出かけました。
 三育学院大和小学校は、自然豊かな大和町の山の中にあります。日本人には見慣れている車窓からの景色も、研修員には珍しかったようです。「日本は植物や木がたくさん生えていてイラクの景色と全然ちがうんだよ。」と、皆さんスマホで写真や動画の撮影を楽しんでいました。

大歓迎に研修員もびっくり!

 学校に到着すると、まずは男子2名が出迎えてくれました。「アッサラームアライクム!」アラビア語の挨拶にびっくりしながらも、研修員の顔がほころびます。満面の笑みで「アッサラームアライクム!」と返していました。校舎に入るとまたまたびっくり。子どもたちがイラクについて下調べしたことが模造紙いっぱいに書いて展示してありました。そばには、わざわざ市立図書館で借りたという、イラクについての本も並んでいるではありませんか。ファーディルさんは、サッカーのイラク代表チームの写真を見つけてとても喜んでいました。自分たちをこんなに歓迎してくれているのだと知って研修員たちはとても喜んでいました。
 高学年の女子3名も加わり、いよいよウェルカムセレモニーが始まりました。初めの挨拶から学校紹介まで、全て子どもたちが英語で行いました。原稿はあるものの、その流暢な英語に「おー!」と驚きの声が漏れる場面もありました。セレモニーが終わると、次は名刺交換です。手作りの可愛い名刺と首飾り、折り鶴までプレゼントしてもらいニコニコが止まりませんでした。

クルド人の文化を紹介

 次は研修員のお国紹介です。パワーポイントを使ってファルマーンさんが代表で説明します。研修員のお国はイラクですが、全員クルド自治区の出身なので、クルドの説明もしてもらいました。イランの新年を祝うノウルーズのお祭りや代表的なお料理など、写真をたくさん使って説明していると、突然「あー、もう写真はみれないよ。」とバクティヤールさん。「どうしたの?」と聞くと「”ドルマ”が食べたくなる!」と一言。ふるさとのクルド料理が恋しくなったようです。
 パワーポイントでの紹介が終わると、シャイーダンスを一緒に踊りました。独特のステップを踏みながらみんなで連なって踊ります。端の人はハンカチのような布をクルクルと回しながら踊っています。ノウルーズのお祭りのときは、これを何時間も踊ると聞いて、今度は子どもたちがびっくりしたようです。

日本での貴重な体験に感謝

 最後に校長先生に校内を案内していただきました。小学校の教室を回ると子どもたちの習字の作品が飾ってありました。すかさずスマホで何かを探している研修員。自分が書道体験で書いた作品を子どもたちに見せていたのです。「上手でしょ。」と言わんばかりの得意そうな表情に思わず笑みがこぼれます。
 その後、中学校・高校の授業風景も特別に見せていただきました。高校生の教室で突然前に出たかと思うと、「サッカーのイラク対日本 2-1」と黒板に書いたのはファルマーンさんです。そのあとムスタファさんが「I am sorry.」と書いて大爆笑でした。思いがけず、中学校、高校の授業も見せていただき、小学生とは違う雰囲気の中、冗談も交えながら交流できて本当に良い機会となりました。
 2日後には東京へ移動し、その1週間後にはイラクに帰国する研修員たち。最後にとてもよい経験ができてよかったと、帰りの車内でも興奮気味にずっと話していました。広島三育学院大和小学校の皆さん、ありがとうございました。

スマホを使って子どもたちに説明

シャイーダンスに挑戦

集合写真

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