第7回JICA研修員の学校訪問 東広島市立松賀中学校
2024.02.16
2024年2月16日(金)、12名のJICA研修員が東広島市立松賀中学校を訪問しました。12名の出身国は、エジプト、キルギス、ジャマイカ、バングラデシュ、ベトナム、モザンビーク、モロッコ、モーリシャス、ラオスの9か国です。寒い日でしたが、コートの下に民族衣装を着て来てくれたバングラデシュのイスラムさんや素敵なキラキラした衣装に着替えてくれたラオスのタイさん、また、身に着けるだけで目を引く帽子をかぶったキルギスのバハさんなど、皆さん気合は十分。松賀中学校2年生の生徒さんたちが待つ学校へと向かいました。
到着後、控室で待っていると、各クラスの代表が研修員を迎えに来てくれました。中には研修員を呼ぶ声がとっても小さい人もいて、緊張が伝わってきます。何とか3人ずつに分かれて生徒さんたちが待つ各教室に向かいました。
教室では生徒たちが一生懸命準備してくれた、日本文化を体験しました。クラスによって内容は様々でしたが、アニメや日本食の紹介、けん玉やめんこの体験など、どれも研修員にとっては初めて目にするものばかり。生徒たちの説明に耳を傾けながら、見よう見まねでチャレンジしていました。中でも盛り上がっていたのが、“はないちもんめ”です。モロッコのリダさんは大人気で、毎回指名されては両チームを行ったり来たり、とっても楽しそうでした。「勝ってうれしいはないちもんめ♪」の“め”で前に足を蹴り上げるのですが、必死について行こうと頑張っていたのはバングラデシュのサイードさん。満面の笑みで前進したりバックしたり忙しそうでした。
“めんこ”に挑戦したバングラデシュのルイスさんは、1投目で何と7枚も机から落としました。その瞬間「うわっ!」と生徒たちから歓声があがり、その声につられて照れくさそうに自分に拍手する姿が、とっても新鮮でした。
紹介しきれないくらいたくさんの日本文化を体験させていただいた研修員たち。今度は自分たちの国や文化を紹介する番です。まずは持参したパワーポイントを使って紹介します。エジプトのエルサイードさんがエジプト料理を映した途端、「美味しそ―!」という声が聞こえてきました。「エジプトに行ったら、絶対にこれを食べてくださいね。」と彼がおすすめしたのは、きれいな緑色のモロヘイヤスープ。生徒の皆さんの心にもしっかり残ったことと思います。
モーリシャスのプリーティさんはお国のユニークなものを紹介。絶滅した国鳥のドードーや、モーリシャスだけで見られる国花のトロケティア・ボウトニアナ、郷土料理のドルプリなど、聞いたことのない名前が並びます。とても覚えられないと思っていると、今度は自分が巻いていたモーリシャスの国旗と同じ4色の横縞のスカーフを見せて、赤・青・黄色・緑の4色の持つ意味を説明しました。生徒さんたちの心にも、この国旗と色の持つ意味は、しっかりと焼き付いたことでしょう。
お国紹介後は、各教室で研修員のお国の遊びやダンスを紹介し、生徒さんたちと一緒に体験しました。予定していた遊びは、バングラデシュのカナマチ(目隠しおにごっこ)、ベトナムのオ アン クァン(ボードゲーム)、エジプトのバルーンストンプ(風船踏み)でした。途中、突然カバンの中から長いゴムを出してきたジャマイカのシャンタルシャマイアさん。どうやら急に遊びを思いついて持ってきてくれたようです。チャイニーズスキップ、日本でいうゴム跳びなのですが、お手本を見せる彼女のジャンプ力がすごかったので、生徒さんたちがびっくりしていました。
お国のダンスを紹介したのはモザンビークのウィルソンさん。同じクラスの研修員のバハさんとルイスさんとノリノリで踊っていましたが、生徒さんたちはちょっぴり恥ずかしそうでした。
お互いの国の文化と交流を2時間しっかり堪能し、あっという間にお別れの時間になりました。「滞在時間が短かったよ。」「もっと交流したかった。」という意見が大半で、研修員たちは本当に生徒たちとの交流を楽しでいたのだと感じました。
松賀中学校の先生方、生徒の皆さん、お忙しい中、色々準備してくださり、温かく迎えていただきありがとうございました。
チャイニーズステップ(ゴム跳び)のお手本を見せるシャンタルシャマイアさん
モザンビークのダンスを楽しむ研修員と生徒さんたち
真剣な表情で書道を体験するプリーティさん
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