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第1回JICA研修員の大学訪問 広島大学東千田キャンパス

2024.07.10

広島大学永山ゼミと研修員との記念写真

ドキドキの「初めまして」

 7月10日(水)に、「大学訪問」を実施しました。今回訪問したのは、広島市の東千田キャンパスにある、「広島大学永山ゼミ」です。参加したJDS(※)研修員のバングラデシュのルイスさんは、東広島キャンパスから参加しましたが、広島市内にはめったに来ない、と言います。東広島キャンパスからジャンボタクシーを利用し、広島大学の2つのキャンパスに向けて出発しました。郊外にある東広島キャンパスから研修員4人を乗せたジャンボタクシーは、新しくできた東広島・安芸バイパスをビュンビュン走り抜け、看護学部のある広島市内の霞キャンパスに予定よりとても早く到着しました。霞キャンパスから乗車する1名の研修員との待ち合わせの時間までに少々待ち時間がありましたので、大学病院のロータリーを見ながら、高速道路のようだね、などと言いながら写真を撮りました。参加研修員の中には、同じ学部の留学生もいましたが、経済、法律、看護を専門に学ぶJICA留学生5人が今回初めて顔を合わせました。5人が揃った後、霞キャンパスから車で約10分、到着した東千田キャンパスで5人を出迎えてくれたのは、永山ゼミの代表学生2名です。未来創生センター1階が待ち合わせ場所でしたが、我々がロビーに入ると、すぐに出迎えにきてくれ、会場となる3階のM302まで案内してくれました。

※JDSとは:政府の「留学生受入10万人計画」の下、1999年度に設立された無償資金協力による留学生受入事業の略称となります。詳細は以下URLをご覧ください。
https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/summary/JDS.html

まずは自己紹介

 大学訪問は、ゼミ学生と研修室のテーブルを一緒に並べ替えるところから始まりました。広島大学永山博之先生から、学生達でいろいろ進めておくように、との指示のもと、研修員たちは、学生たちと協力して、椅子を丸く並べました。代表の二人から、まずは自己紹介からとの合図で、ルイスさんから反時計回り、自己紹介が始まりました。日本での専攻、国での仕事など一人ずつ話していきます。間にゼミ生も入って、日本語や英語でどんどん話を進めます。ぐるりと一周一人ずつが紹介し終えてから、いよいよディスカッション開始です。

パレスチナとウクライナの報道、各国ではどうですか?

 この見出し「パレスチナとウクライナの報道、各国ではどのように報道されていますか?」は、ゼミ生からJICA研修員に投げかけられた質問です。ゼミ生は、まずは外国の報道情報を知りたいようです。早速、話し始めたのは、ブラジルからのダニエルさんです。自国の状況を紹介しました。続いて、次々に5人全員が状況を伝えます。ネパールは仏教国であることから、戦争反対の思想が強いなど、どの国も平和解決を願っているということ、バングラデシュでは、報道など情報量の差が、都市部と農村部であること、などゼミ生に伝えます。その後も、質問や意見交換などが出てきます。石油の高騰に伴う物価の上昇など、戦争からの影響なのか、もしくはコロナ禍からの影響なのか、とそれぞれの国の様子を確認し、意見交換を行いました。ゼミ生も、日本語でしか言えない学生は、通訳をしてくれる代表学生の力を借りながら、色々と確認ができたようです。輸入に関する問題、イスラム教にかかわる牛の需要と供給からくる隣国との問題、日本では普段あまり関わる事のない話を聞き、知ることが出来ました。「日本の状況もぜひ教えてほしい」という研修員からの要望も出ました。ゼミ生も日本での報道の様子、ニュースの媒体について答えました。一息つかないままに、「女性の地位について、女性の問題など各国の状況を教えてください」など、ディスカッションは様々なテーマに発展し、行われました。男性と女性、どちらに決定権があるのか、同じバングラデシュでも、男性のルイスさんと女性のアクテルさんでは、考え方が違うので、笑いも出ました。予定の授業時間があっという間に過ぎて、なんと最後には、次の授業のために、研修室を早く空けてくださいと言われてしまうほどでしたが、学生たちも盛り上がるディスカッションを終わらなければならず、残念そうでした。最後に全体で記念の写真を撮りました。永山ゼミの皆さんはジャンボタクシーに手を振って最後まで見送ってくれました。
 今回の大学訪問は、ゼミ生の皆さんが主体となって意見交換を実施していただき、充実した訪問となりました。みっちり90分間のディスカッションでしたから、お土産に頂いたお菓子はエネルギー補給に良く、帰りのジャンボタクシーでは、サクサクという軽やかなクッキーの音が、楽しく美味しげに、充実感と共に響きました。JICA研修員からは、日本人学生との真剣に話し合う良い機会となり、日本人学生の抱いている興味の深さなどにも驚いたとの感想が出ています。

自己紹介中 ブラジルのダニエルさん、ネパールのカマルさん

左から、バングラデシュのアクテルさん、ルイスさん、ゼミ生、ネパールのプルニマさん

最後に永山先生からの一言

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