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【広島県】 第3回JICA研修員 の学校訪問 広島大学附属三原小学校

2024.11.15

広島大学附属三原小学校を訪れた5カ国6名のJICA研修員たち

小学校に到着、Hello!! Hello!!

 10月29日の学校訪問プログラムでは、ベトナム、ケニア、スリランカ、ブータン、カンボジアの5カ国6名のJICA研修員が広島大学の東広島キャンパスからマイクロバスに乗り、三原市内にある広島大学附属三原小学校に向かいました。予定時間より20分近く早く到着しましたが、バスから降りる研修員を見つけた子どもたちが、窓から「Hello!Hello!!」と大きな声で挨拶をしてくれました。敷地内には幼稚園、小学校、中学校の建物が揃っています。子どもたちが窓から顔をのぞかせているこの建物が小学校のようです。ちょうど休憩時間だったようで、学校中がとても賑やかです。研修員が玄関へ近づくと、3人の男子児童が「Hello!Hello!!」と、先ほどより更に元気な声で呼び寄せてくれます。子どもたちに導かれるまま、靴をスリッパに履き替え、2階へ上がりました。どうやら控室に案内してくれたようで、部屋に入ろうとしたところで、6年1組の黒崎先生にお出迎え頂きました。「休憩時間が終わると子どもたちが迎えに来ますから、しばらく控室で休憩してください。」「女子トイレは、上の階だから、子どもたちが案内します。」と言われ、女性研修員たちは、女子児童に付いて上の階へ行きました。お水をボトルに入れたい研修員も、案内してもらえたようです。

おもてなしプログラム

 休憩時間が終わると、子どもたちが控室まで迎えに来てくれました。はじめに6年生の2クラス全員が集まり、先生から児童に研修員6人を紹介して頂きました。そして、研修員は3人ずつ2クラスに分かれて交流が開始しました。まずは、子どもたちから、広島大学附属三原小学校の紹介がありました。子どもたちは日本語と英語で、パワーポイントを使いながら、校訓、年間行事など、様々な情報を教えてくれました。次は、研修員の番です。各教室では、一人ずつ、準備した色々な写真を使いながら自分の国を紹介しました。ブータンのペムさん、ケニアのエスターさんは日本語も交えて紹介しました。英語だけで紹介するベトナムのトゥイさんは、子どもたちが理解できるようにゆっくりと話します。カンボジアのマラディさんは、しなやかなカンボジアの踊りの手の振りが染みついているようで、写真を紹介する手も、踊りを見ているようです。ベトナムのツンさんは、ベトナムの様々な写真を元に日本との比較をしました。特に可愛いぶたの顔の日本の和菓子が紹介されると子どもたちもその可愛さに大盛り上がり。ツンさんにとっては、ぶたの顔が可愛い和菓子になるという日本の発想に関心が高かったようです。こうして、とてもよいペースで和やかに楽しくお国紹介が終わりました。
 ここからは、研修員一人ずつが1グループ10名程の子どもたちに誘われて、「おもてなしプログラム」の始まりです。「ツンさん、ツンさん!」研修員は子どもたちに呼ばれて、割り当てられた教室まで行き、自然にプログラムが始まりました。ここまでのところ誰一人、困る様子はありません。とても賑やかです。先生が指示している風でもなく、子どもたちはとても積極的で明るく仲良しで、楽しそうです。研修員たちも笑顔いっぱい、子どもたちに勧められる活動をどんどん体験していきます。書道、福笑い、折り紙、けん玉、かるた、あやとり、浴衣の紹介など、グループ毎に思い思いの順番で、次から次へ内容も変わっていきます。およそ45分間、飽きることなく盛沢山で、楽しいおもてなしプログラムは給食の準備が始まるまで続きました。

一緒に昼食をとった後は掃除も体験

 給食配膳が終わると、みんなで揃って「いただきます」の挨拶をして、お昼ご飯を食べました。研修員は、それぞれの席に案内してもらい、持参した自分の食べ物を一緒に食べます。ケニアのエスターさんが、ドンとテーブルに置いた1リットルの牛乳と、自分たちの小さな牛乳パックを比べて、「見て、見て!」子どもたちは大盛り上がりです。給食のきな粉パンも美味しそうでしたが、ベトナムのツンさん持参のコンビニパンも「美味しそう!」と子どもたちは大盛り上がり。みんなで楽しく給食を終えました。
 昼休憩になり、研修員も自由行動となり、子どもたちに浴衣を着つけてもらったり、英語を使いたいと控室にやってきた子どもたちと、会話を楽しみました。水引を作って見せる、と張り切って作り出したものの、そう簡単には出来上がらないため、先生の許可を得て掃除時間になっても作り続けてくれた児童もいました。水引作りに挑戦している児童以外は、掃除の時間となり控室から出ていきました。今度は、研修員が子どもたちを追いかけて6年生の教室へ。子どもたちと一緒に机を運んだり、ほうきで掃いたり、掃除の時間も楽しそうでした。
 あっという間に時間は過ぎ、別れの時間になりました。最後に全体で写真を撮りました。撮り終わったとたん、子どもたちがバスの前にワーッと走っていき、子どもたちがバスへ通じる花道を作ってくれました。研修員は子どもたちの作るちょっと低めのトンネルをくぐって、バスに乗り込みました。研修員全員がバスに乗ったことを確認したら、子どもたちは「バイバイ、バイバイ!」とバスに向かって飛び跳ねながら手を振ってくれます。研修員も皆が窓を開けて手を振るので、バスの運転手さんに、「座っていただかないと出発できません」と言われてしまいました。最後の最後まで、子どもたちの温かい、可愛いおもてなしで、本当に楽しい時間を過ごすことが出来ました。先生のお話では、広島大学附属三原小学校にはALT(外国語指導助手)の先生がおらず、今回初めて外国人が訪れたとのことでした。JICA研修員との体験が、子どもたちの心に残ってもらえると大変嬉しいです。6年生の皆さん、そしてお世話になった先生方、本当にありがとうございました。

ケニアのエスターさんのお国紹介の様子

浴衣など日本文化についての説明を受けるベトナムのトゥイさん

バスへの花道をくぐる研修員たち

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