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【山口県:実施報告】JICA中国・四国 2024年度教師海外研修授業実践in萩市立越ヶ浜中学校

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#10 人や国の不平等をなくそう
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#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2024.12.16

外国人学生との交流を目前に、コミュニケーションの本質を説明する髙森先生

授業テーマ「国際理解の一歩とは~〇〇人ではなく、〇〇さんという個人を知る~」

2024年12月2日(月)山口県萩市立越ヶ浜中学校において、2024年度ラオスで実施したJICA中国・四国の教師海外研修(以下、ラオス海外研修)に参加した髙森菜摘先生による英語科の授業実践が行われました。髙森先生はラオス海外研修から帰国後、2学期に入ってから校内の人権参観日と英語科の授業にて、「多文化共生」をテーマに、萩市(日本)に住む外国人について取り上げており、この日は、萩市内の日本語学校に通う学生(ネパール・スリランカ・バングラディシュ)との学生間交流を目前にした授業でした。

髙森先生は、英語を母語としないラオス民主主義人民共和国での海外研修中、ホームステイ先で、「シャワーを浴びたいのでタオルを貸してくださいませんか」と意思疎通をすることが難しかった経験を取り上げ、対話の際には、英語を話すことに意識を集中するのではなく、目の前にいる〇〇さんが何に興味を持ち、何を知りたいと思っているのかを理解しようとする姿勢が大切だったと話しました。

アメリカ出身のALT(外国人指導助手)ルカ先生からは、日本に滞在中コミュニケーションで困ったことの事例の紹介があり、日本人と日本に住む外国人が円滑にコミュニケーションを取るための手段として、普段話している山口弁や熟語をやさしい日本語に変換させるクイズや、「共通点を探る」ことをキーワードに、抽象的な質問からより具体的な質問をするための練習を生徒同士で行いました。

授業実践後、生徒からは「相手の反応を見ずに、外国人という理由で、一方的に英語でコミュニケーションを図るのではなく、1人1人に合った対応を考える大切さを知った」と感想がありました。
髙森先生は、ラオス海外研修でのご自身の経験を振り返り、「国際理解の一歩とは、「外国人」という見方から一歩先に進んで、その人個人を知ること。これからも生徒にとって、身近なことをテーマに取り上げながら、英語の会話表現やフレーズを覚えるだけでなく、シーン毎でその言葉を使用する意味や背景など、読解を掘り下げていけるような授業を行っていきたい」と話されました。

これからも、萩市での国際理解促進のために、JICA教師海外研修での経験を様々な場面で活用していっていただければと思います。

(報告:山口県JICAデスク 水野 美加)

日本人とのコミュニケーションで困ったことを紹介するルカ先生

外国人に伝わる表現はどれかを回答するクラス生徒

自分との共通点探しで相手のことを知るワーク

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