【山口県:実施報告】JICA中国・四国 2024年度教師海外研修授業実践in山口市立大内中学校



2024.12.26
ODA事業の現場を生徒に知ってもらうために、JICAラオス事務所とオンラインで繋ぐ末村先生
2024年12月13日(金)、山口市立大内中学校4時限目の3年5組では、2024年度JICA中国・四国の教師海外研修プログラムに参加した末村和也先生による社会科の授業がありました。
前回までの授業では、ラオス民主主義人民共和国の地理的な位置、人口など基本的な情報を知った上で、末村先生が夏休みに参加したJICA教師海外研修の海外研修先であるラオスの実際の街並みやロンラオ村での体験の中で、先生が疑問に感じたことの中から生徒一人ひとりが自由に内容を選択し、調べ、レポートにまとめました。そして13日の授業では、オンラインでJICAラオス事務所と中継して、インターネットで調べても分からなかったことや、ラオスでのODAプロジェクトに関する疑問について直接聞くことで、単元後半のより広い視野に立った課題を共有していく試みでした。
授業の前半では、生徒が事前に調べ、レポートにまとめてきたことをグループで共有したあと、JICAラオス事務所のスタッフに「不発弾はどのくらい残っているのか、ラオスの貧困はなぜ続いているのか」など、率直に質問をしました。
そして、ラオス事務所のスタッフから一つ一つの質問に回答があったあとは、ラオス全域のODAプロジェクトマップを活用しながら、各プロジェクトの内容、地域毎の特色などについて、生徒が感じた気づきや疑問を書き出し、特徴毎にグループに分けて、黒板に貼り出しました。
授業の後半では、中部・南部にODA支援が集中している背景、北部に水道関蓮のODA支援が多い理由など、生徒とJICAラオス事務所スタッフとの質疑応答が行われた後、事務所スタッフから「教科書に記載された数字を知るだけでなく、もっといろんな国の空気感に触れて、リアルな世界を知って欲しい」というメッセージが送られました。
末村先生は、これからの単元後半では、日本がODA事業を行う意義、開発途上国での経済発展と地球規模の課題解決を両立していくために必要なことは何か、生徒一人ひとりが考えることができるよう、生徒にとって身近な事例を取り上げつつ、授業に国際的な視点を取り入れていきたいと話されました。
これからも、生徒と世界を繋ぐ担い手として、末村先生のご活躍を楽しみにしております!
(報告:山口県JICAデスク 水野 美加)
JICAラオス事務所スタッフに、事前学習で調べた内容について質問をする生徒の様子
ラオス全域のODAプロジェクトマップを見て、グループ毎で感じたことを出し合う時間
JICAラオス事務所のスタッフに直接質問をしてみたいと挙手する生徒たち
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