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【山口県:実施報告】JICA海外協力隊帰国後の活動「シリア出前講座」in宇部市立岬小学校

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#10 人や国の不平等をなくそう
SDGs
#16 平和と公正をすべての人に
SDGs

2025.02.04

講師のJISR修了生モハンナドさんと児童たちがアラビア語でオンライン交流を行う機会をつくる岡﨑先生

JICA海外協力隊帰国後の活動「シリア出前講座」~平和について、自分ができることを考える~

2025年1月28日(火)、山口県宇部市立岬小学校にて、岡﨑友里先生が担任を務める6年生の児童29名を対象に、JICAがシリア人の若者に教育の機会を提供する事業「JISR」(関連リンク参照)の修了生を講師に迎えた「シリア出前講座」がオンラインで行われました。

岡﨑先生は、2022年7月からJICA海外協力隊員として約2年、中東ヨルダンの公立小学校にて、情操教育の普及活動を行い、2024年4月に復職後は、JICA海外協力隊として中東で過ごした自身の体験に触れながら、ODA事業についての授業を行ってきました。今回は、世界を知り、より広い視野を持って「平和のために自分たちができること」を考えてもらうことにもつながる授業でした。

当日は、現在は日本のIT企業に勤めるJISR修了生モハンナド・アルヤクブさんと、ご家族のラナ・アリファエィさんにオンラインで接続して、シリアの位置、使用言語となるアラビア語や、シリアの人々の食べ物や衣服、有名な場所や産業などの説明がありました。

そして、内戦が始まった2011年から2024年のシリアの状況、その14年間が現地の人々の生活、子供たちの教育現場にどんな影響を及ぼしたのか、教育は命と同じくらい大切なことだと、会場に語りかけながら、小学生でもできる支援活動について、事例紹介がありました。

岡﨑先生は、「戦争」とは何か、自分たちのイメージを考えて発表する時間をつくり、子供たちにとっても身近なSDGsの存在に触れ、「世界の課題を解決するために、小学生ができることは何か」を教室に投げかけました。

授業終了後、児童からは「勉強したくないと思うこともあったけど、学習する機会が奪われてしまう同世代の子ども達がいることを知って、自分ができることを頑張りたいと思った、シリアという国が身近になった」と感想がありました。

岡﨑先生は、「平和について、子ども達が小学生の自分たちにもできることは何か向き合う機会になった。これからも、子ども達に広い視野を持って、物事を考えることができるよう、世界を知る経験、世界と繋がる機会をつくっていきたい」と話されていました。

今回の授業が、持続可能な社会の担い手として、世界を知り、一人一人ができることを見つめ、自身の答えを探し出すきっかけになればと思います。

(報告:山口県JICAデスク 水野 美加)

講師の「多様性とは何か?」という質問に考える児童たち

授業後、岡﨑先生がJICA海外協力隊活動中に作成したヨルダン便り「ヤッラー!」やヨルダンの民芸品コーナーに関心を持つ小学生

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