【島根県海士町】空き家に再び「あかり」を。JICA海外協力隊グローカルプログラム実習生が海士町で活動開始!
2026.02.10
廃材を空き家から運びだし中。運び出された廃材は薪として再利用される。
島根県隠岐郡海士町では、2022年1月よりJICA海外協力隊グローカルプログラム(派遣前型)※を実施しています。
※「JICA海外協力隊グローカルプログラム(派遣前型)」(以下、GP)とは、JICA海外協力隊の合格者のうち希望者が、海外協力隊員として必要な知見や技術の習得を目的として、地方の自治体や団体、民間企業等での地域活動を実践するものです。GPの実習生は、日本各地で約2カ月半、それぞれが課題を見つけ、地域の方々と活動を展開しています。
2026年1月16日、2026年度1次隊(派遣国:エジプト・アラブ共和国/職種:青少年活動)として派遣予定の白須 裕太(しらす ゆうた)さんが海士町に足を踏み入れ、今後75日間にわたり、海士町の一員として地域課題の解決に向けた活動に取り組みます。
地域の声に耳を傾けたオリエンテーション期間:
到着後の最初の一週間、白須さんは町内各所にある事業所を訪れ、GP受け入れ先候補の方々からそれぞれが抱えている課題や活動の目的など話を伺いました。 過去に実習生を受け入れた活動先から、また今回初めて受入れ先候補となっている場所まで様々な話を聞かれた白須さんは、多くの候補の中から「自分はどこで、どのように貢献できるか」をじっくりと検討されました。
そして、白須さんが自ら選んだ活動テーマは「空き家清掃」でした。
現在海士町では、移住希望者が多い一方で、すぐに住める状態の空き家が不足しているという課題があります。地域の景観維持や、高齢化が進む地域での人口確保は喫緊の課題です。
白須さんが「空き家清掃」を選んだ決め手は、地域の方の「今まで空き家だったところにあかりが灯っているのを見ると安心する」という言葉だったと言います。どの取り組みが最も住民の方々に喜んでもらえるかを考え抜いた末の決断でした。
活動初日、白須さんは空き家に残された家財道具などの運び出しに着手しました。この日は白須さんの他に、同じく海士町で住まいにまつわる課題に取り組む「大人の島留学生・住宅プロジェクトチーム」のメンバーも合流しての活動となりました。
まずは、大工さんが家の修繕に入れるよう、まずは家財道具や廃材の搬出を行い、家の中を空にすることを目指しました。
家の中を片付けていく中、押し入れから様々なものが次々と出てきました。運び出していく過程で、天井まで届くほどに積みあがった大量の布団には、白須さんも住宅プロジェクトチームのメンバーも驚きの表情を見せていました。
また、今回の活動で出た廃材は、単に廃棄されるわけではありません。これらの廃材は塩づくりを手掛けている株式会社海士が引き取り、海水を蒸発させるためのかまどの薪として再利用されます。この日、軽トラック3台分もの廃材が運び出されました。空き家から出た廃材が、島の特産品を作るための新たな役割を得た資源へと生まれ変わり、海士町らしい循環の一端を担う活動となりました。
今後は空き家清掃にとどまらず、コミュニティスペースとして再生予定の施設活用についても地域住民の方々と共にアイデアを練っていく予定と、白須さんは語っています。
海士町というフィールドで、地域の方々と深く関わりながら、エジプトでの「青少年活動」にも繋がる多くの学びを得ることが期待されます。白須さんの75日間にわたる挑戦を、温かく見守ってください!
(報告:島根県海士町JICAデスク)
障子貼りの手伝い
押し入れからたくさん出てくる布団
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