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【岡山県:実施報告】倉敷市教育委員会 倉敷教育センター・JICA中国連携「初任者研修-国際教育-」

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2025.09.10

日時:2025年7月30日(水)13時30分から16時30分
場所:ライフパーク倉敷 大ホール
参加者:岡山県倉敷市 小・中学校新規採用教員 89名
主催:倉敷市教育委員会 倉敷教育センター
協力:JICA中国

岡山県倉敷市は2020年に国(内閣府)の「SDGs未来都市」に選定され、全国的にもESD(持続可能な開発のための教育)への取り組みが先駆的な地域です。その倉敷市で今年度小学校・中学校教員になられた方を対象にした初任者研修で、JICA中国は今年も講義と演習を担当しました。
JICAが行う時間はグループでの自己紹介から始まり、JICA岡山デスクの橋本千明国際協力推進員の進行で行った異文化を疑似体験するゲーム「バーンガ」では、ゲームの中で参加者が起こしたアクションやそれに対する自分自身の感情を整理してもらいました。そして、それらの状況や気持ちのゆれを実際の日常生活で感じることはないかを考えてもらうことで、身の回りでも異なる価値観に触れる機会がたくさんあることを再認識していただきました。

海外での経験を日本の学校現場でどう活かすか

今回の研修では、岡山県立笠岡高等学校の吉田絵美教諭が講師として登壇されました。吉田教諭はJICA海外協力隊として、中国とトンガの2か国で日本語を教えた経験があります。それぞれの国の教育事情や学校の1日の時間割、子どもたちの日常の過ごし方、そして自身が抱いたカルチャーギャップについて、たくさんの写真とユニークなエピソードを交えながら紹介してくれました。
また、「日本で仕事する中で大変なことや難しいことに直面しても、開発途上国で働くということや現地の人たちの考え方、価値観を思い出すと『何とかなる、大丈夫』ととらえることができる」と、異文化での様々な体験が現在の自分の強みになっていると話してくれました。
そして、現在の所属校で、生徒とともに地域の多文化共生をテーマに探究活動を進めていることにも言及され、海外での多様な経験が吉田教諭の専門である英語の授業のみならず、学校での様々な取組みや活動に活きていることも発表されました。

初任者研修の様子

ゲーム「バーンガ」を実施しました

吉田絵美教諭の体験談

研修に参加された先生からは「さまざまなことを授業に生かすためには、教師もたくさんの実体験が必要だと感じた。海外での経験だけに留まらず、様々な経験をしてリアルな経験を生徒たちに伝えられるようにしていきたい」、「海外に目を向けることで日本の良さに気づくことができたり、世界中の人と助け合っていかなければならないと考えるきっかけになることが分かった」、「多様な人々と共生するために、グローバル人材の育成が大切だと思いました」といった感想が寄せられました。

地域や学校が多様化し、先生方が取り組むべき課題が次々と増えていく中でも、倉敷教育センターは国際教育の意義とその視点を重要視して下さり、JICA中国との連携は10年以上続いています。
JICAはこれからも、教育現場で活躍される先生方に活用頂けるプログラムを提供し、世界についてそして日本と世界との関りについて知り・考え・行動できる子どもたちの育成に尽力して参ります。

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