【鳥取県:実施報告】帰国グローカルプログラム実習生が鳥取県南部町を訪問しました!
2025.10.21
2025年10月2日(木)、JICA海外協力隊として派遣国での2年間の活動を終えた隊員3名が、JICA海外協力隊グローカルプログラムの実習先である鳥取県西伯郡南部町に表敬訪問し、帰国報告を行いました。
JICA海外協力隊「グローカルプログラム(派遣前型)」は、JICA海外協力隊として派遣される「グローバル」な人材が日本国内の課題を理解し、解決に向けて経験を積むことを通じ、開発途上国での活動に必要なスキルを身に着けることを目的に、自治体が実施する地域活性化や地方創生等の「ローカル」な取組みに参加するプログラムです。また、開発途上国での活動終了後には、日本の地域で貢献する「日本から海外へ、海外から日本の地域へ」という人の流れを促す社会還元活動をより強化する試みです。南部町でのグローカルプログラムは2022年4月から始まりました。
今回表敬訪問を行ったのは、2023年1月~3月に南部町でのグローカルプログラムに参加した以下の3名です。
江口 幸さん(派遣国:ペルー/職種:青少年活動)
小玉 果林さん(派遣国:チリ/職種:作業療法士)
土田 麻里子さん(派遣国:アルゼンチン/職種:化学・応用化学)
表敬訪問には、南部町の陶山町長や宮永副町長をはじめ、町役場の皆さま、3名の実習先であるJOCA南部の伊藤理事、そしてお世話になった地域の方々に出席いただきました。3名の元実習生は、南部町でのグローカルプログラム参加時の活動を振り返りながら、派遣国での活動内容について報告を行いました。
江口さんは南部町において、児童相談所での児童福祉司としての経験を活かし、子どもの居場所調査やスポーツを通じた地域交流などに取り組まれました。ペルーでは、配属先の児童養護施設にて、スポーツを通じた心のケアや心身の安定を図る情操教育、また全体的に運動不足で肥満傾向にあるこどもたちに日本のヘルシーなおやつである牛乳寒天を作って食べる体験など様々な活動を実施されたことを報告されました。
小玉さんは南部町にて、JOCA南部の福祉利用者の活動の場を広げ、地域住民の交流機会を拡大する取り組みに尽力されました。チリでは、高齢者向けの長期入居施設や地域リハビリテーションセンターで作業療法士として活動し、介護士や他職種と協働して支援を行ったことを報告されました。
土田さんは南部町で、地域住民や大学生と協力し、児童館周辺に約30mの花壇を造成し、季節の花を植えることで心地よい空間づくりを実現されました。アルゼンチンでは、配属先の自然資源研究所において、これまでの経験を活かし、各種分析・解析法、単離・精製技術等、研究への技術伝授に取り組まれ、配属先で費用や物資不足の中でも、現地の研究者と協働して現地にあるもので工夫して機材を作製されたことなども報告されました。
質疑応答では、活動内容に関する質問のほかにも、派遣中に経験した困難や喜び、任地と日本との文化・生活の違い、また任地での女性の社会進出や自己の成長実感、現地で印象に残った食べ物など、多岐にわたる質問が寄せられました。
人と人とのつながりを大切にする南部町で活動された3名。地域の方々との再会を喜び合い、南部町がもうひとつのふるさとであるように「またゆっくり帰って来ます」と約束され、心温まる報告会となりました。
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