【実施報告】 呉に学ぶ~広島大学のJICA留学生が呉市を訪問!
2026.03.06
てつのくじら館前にて参加者全員で集合写真
2026年2月19日(木)、広島大学のJICA留学生を対象に呉市でスタディツアーを実施しました。本スタディーツアーは呉市の開発の歴史に関する知見を通じて留学生の母国での開発に活かせる視点を得ること、あわせて日本社会、企業文化等の理解を深めることを目的として実施しました。
留学生たちの多くは出身国の政府を代表する行政官で、日本での研究や学びを自国に持ち帰り、その国の発展に寄与することが期待されています。参加メンバーの出身国は、アフリカ、中東、アジア、大洋州等15カ国22名でした。
普段、留学生たちは、大学で自身の研究に励んでいるため、地域産業を学んだり、企業を訪問したりする機会はほとんどありません。またご協力いただいた企業やその企業を支える自治体にとっても、普段出会うことのない国からの留学生との意見交換を通じて、海外展開の着想を得てもらうことを目的に実施したツアー。どのような様子だったのかご紹介します!
まず初めに、呉市産業部商工振興課を訪問して、呉市の近現代史と呉市内の企業やその特徴について説明を受けました。呉を代表する産業である造船業だけではなく、半導体、製紙、酒、飲料などの呉のものづくりや、地域課題解決に貢献する企業の活動について詳しく学びました。留学生は市政にも関心を持っており、呉市が抱える課題等に関する質問をしているのも印象的でした。
呉市役所での説明は留学生にとって大変興味深い内容で、質疑応答が終わる頃にはすでに昼食の時間となっていました。日頃、海を見る機会が少ない留学生のためにも、昼食時間は呉港方面に移動しました。
短い昼食時間でしたが、海岸散策をしたり、昼食をとる時間を惜しみ、てつのくじら館を見学する留学生もいました。見学をした留学生からは、海上自衛隊に関する資料や展示物を無料で見学できる施設があることに感動し、最後に約40年前に製造され1986年から2004年まで、実際に海上自衛隊で使用されていた『潜水艦あきしお』に入ると、あまりに複雑な操作盤を目の前に、「こんな複雑なスイッチやボタン、私には絶対操作できないよ」と驚いていました。そして外に出て、きらきらと光る瀬戸内海を眺めて「美しい」と喜んでいました。
清掃船を製造する呉ダイヤでは、事業内容とJICAの民間連携事業で行ったマレーシアでの調査について説明を受けました。海洋ごみや海洋プラントの増殖による環境問題は世界共通の問題であり、全員の関心事項でした。母国の水面ゴミ問題について語る留学生や、「アームを取り付けることでもっと効率的に回収できるのではないか?」、「回収後の日本でのリサイクルや廃棄方法について知りたい」など積極的に意見や質問が飛び交いました。
「マイクロプラスチックになってしまってからでは回収しきれない。手遅れになる前に海面に浮遊する海洋ごみを回収する必要がある。そのために船を開発・製造し続けたい。」という社長の熱い想いに一同感動しました。
・日本人の仕事に対する姿勢や、街の歴史について学ぶことで自分の国について考える良い機会にもなりました。
・日本企業と、母国での開発課題をどのように解決できるかについて経験を共有することができて、とても有意義なイベントでした。
・呉という場所の歴史や企業について学ぶことで、より深い理解とつながりを感じられたことに感謝しています。
・母国エチオピアでは、最近、水面のゴミをきれいにすることが大きな問題になっているため、清掃船の企業を訪問できたことは意味のあることでした。
本プログラムの実施にご協力くださいました、呉市および呉ダイヤからは、留学生の訪問が非常によい刺激となったとのご評価もいただき、双方にとって有意義な機会となりました。心より感謝申し上げます。
ご対応くださった呉市職員と一緒に
(呉市役所)
清掃船 『呉ダイヤ3号』と一緒に
(株式会社呉ダイヤ)
社長にお礼を述べる留学生
(株式会社呉ダイヤ)