【岡山県:実施報告】JICA海外協力隊帰国隊員1名が、真庭市に帰国表敬を行いました!
2026.06.03
JICA海外協力隊として太平洋(大洋州)の島国マーシャル諸島から帰国した宮崎奈々さん(職種:小学校教育)、帰国のご報告のため岡山県真庭市を訪問しました。
宮崎さんは、3年間の教員経験を経て、JICA海外協力隊の「現職教員特別参加制度」を利用して派遣され、現在は再び真庭市内の小学校で勤務を開始しています。
訪問当日は、太田市長や三ツ教育長をはじめ、市職員の皆さまに「元気で戻ってきました」と笑顔で報告されました。現地派遣前にも面会をされていた両氏からは「良い表情で帰ってこられましたね」と温かく迎えられました。
報告では、マーシャル諸島の紹介に加え、高学年の算数の授業を中心とした現地での活動が紹介されました。
島国であるマーシャル諸島では輸入への依存度が高く、物や教材などを十分に使えない環境にあります。そのような制約の中でも工夫を重ねながら授業を行ってきたことが説明されました。
また、現地の人々の明るさや心の豊かさ、寛容さに触れ、活動は充実したものであったことも語られました。
一方で、活動開始から1年が経った頃、数字を英語でスムーズに言えないことや、四則演算に課題があることなど、子どもたちの基礎学力の問題に気付いたといいます。
こうした課題に対して、宮崎さんは授業内外で取組を進めるとともに、現地の教員と協働しながら授業づくりを工夫し、ばらつきのあった指導方法の統一にも取り組みました。
発表を受け、太田市長からは、
「失敗しても大丈夫という心のゆとりは大切ですね」「数字だけではない豊かさもあるのではないでしょうか」
と、現地の人々の明るく、寛容な姿に触れられました。
また、真庭市には小規模な小学校もあり、そういった学校は地域との距離が近いことにも話が及びました。宮崎さんの勤務校もその一つであることから、
市長からは「若い世代にはぜひさまざまな経験をしてもらいたい。今回のご経験も、今後に活かされるのではないでしょうか」
と、挑戦を後押しする言葉が送られました。
三ツ教育長からは、
「子どもたちが安心の中で育つために何が大切なのか、心地よく学び続けるにはどうすればよいのか。効率や『~しなければならない』という発想だけでなく、学ぶことそのものを楽しめる環境づくりの大切さに、向き合ってこられたのではないか」
と言葉がありました。
さらに、
「現地には“ないもの”が多い状況だからこそ考え、不十分だからこそ生み出す喜びがあった。その一つひとつが、教育の本質を見つめ直す機会になったのでは。そうして教える側も育っていくので、我々も共に学んでいけるといいですね」
と、教育者としても述べられ、宮崎さんも深くうなずき共感を示されていました。
市職員の方々からも多くの質問が寄せられました。
大洋州の島国であることに関連して、環境や気候変動の影響について問われると、
「高潮の影響で水の流れが滞ったり、波に押されて道路が使えなくなったりすることがある」といった状況が共有されました。さらに、「島国のためごみを処分する場所が限られており、積み上げていくしかない」という課題についても示されました。
さらに、「学校に来られない子どもはいるのか」という質問に対しては、
「家事や宗教の手伝いで通えない子どももいる。また、高校1年生時には4クラスあっても、学習進度についていけなくなる生徒が出て、卒業する頃には1クラスにまで減ってしまう」
と、就学の継続に関する課題も共有されました。
最後に宮崎さんは、この経験がご自身にとって大きな成長の機会となったことを振り返り、今後はその経験を積極的に伝えていきたいと述べられ、送り出してもらえたことへの感謝とともに、今後の抱負を述べられました。
宮崎さんはマーシャル諸島への派遣中、岡山県の「おかやま国際協力大使」にも委嘱されており、現地から定期的に活動報告を発信していました。ぜひあわせてご覧ください。
アイランドドレスという、大洋州独特の衣装を着て発表前は緊張の面持ちだった宮崎さん。無事にご報告できました
海に囲まれたマーシャルの写真は色鮮やかなものも多く、明るい雰囲気です
真庭市役所の皆様と