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ナイジェリア研修員が広島で学ぶ―復興と平和構築へのヒントを探して―

#16 平和と公正をすべての人に
SDGs

2026.06.27

~広島、復興の地を訪れて~

国別研修「北東部州復興計画策定能力強化」に参加中の11名のナイジェリア研修員が、広島の平和記念公園や原爆ドームを訪れました。3年目を迎える本研修は、紛争の影響から復興への途を歩んでいるナイジェリアの行政官たちが、広島の戦後復興から学びを得るために企画されたものです。
また、昨年に被爆80周年を迎えた広島では、「平和の継承」が課題となっています。今回は、広島県内の大学生とナイジェリア研修員との間で平和について対話する会を実施。これからの未来について話し合いました。

~大学生との対話から見えた復興の本質~

対話会では、まず広島県内の大学生がナイジェリア研修員に「広島に来て最も印象に残ったことは何ですか」と質問しました。研修員からは、原爆による壊滅的な被害から約20年をかけて復興した広島の歩みや、人々のレジリエンスに感銘を受けたという声があがりました。特に印象的だったのは、行政による復興だけではなく、市民一人ひとりが主体となって地域を立て直してきた点です。 研修員からは、「復興には、人々が自らの地域の未来を自分たちのものとして考え、行動するオーナーシップが欠かせない」といった感想もありました。
一方で、ファシリテーターを担ってくださった広島市立大学の古澤教授からは、「私たちは復興の成功物語だけを見てはいないだろうか」、という問いも投げかけられました。復興の成功が語られる一方で、その過程で困難を抱え続けた人々や、十分に声が届かなかった人々の経験が見過ごされている可能性もあります。研修員たちは、広島の復興から希望や学びを得ると同時に、復興の過程には多様な人々の物語が存在することにも目を向ける必要があると感じた様子でした。

~広島の経験をナイジェリアへ~

今回の対話を通じて見えてきたのは、広島の経験から多くを学びながらも、そのままナイジェリアに当てはめることはできないということです。 ナイジェリアには多様な民族が暮らしており、言語や文化、価値観も地域によって大きく異なります。また、被害の状況や復興の進捗にも地域差があり、全国一律の施策で課題を解決することは難しい状況です。 そのような中でナイジェリア研修員たちが注目したのが、広島の復興を支えた地域の連帯でした。被害の実情や文化的背景は異なるものの、復興に向けて人々が共通の理念を持ち、それぞれの立場で協力し合うことの重要性は、ナイジェリアにも共通する課題であると感じられましたようです。
また、政府が掲げる方針や政策を、地域やコミュニティレベルまでどのように浸透させるのかという点も重要な論点として挙げられました。多様な地域や民族を抱えるナイジェリアだからこそ、地域ごとの実情に寄り添いながら、地域の理解と協力を得ていくことが求められます。 今回の研修は、復興や平和構築にはそれぞれの地域に合った方法が必要であり、地域の人々とともに粘り強く取り組むことの大切さを学ぶ機会となりました。

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