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【共創インターンシップレポート(1)】インドネシアでの挑戦!共創インターン生が、シャボン玉石けん株式会社の現地調査に参加!

2024.12.03

 「若者×JICA留学生×中小企業・SDGsビジネス支援事業の共創インターンシップ事業1」の枠組みで実施されたインターンシップに九州大学、北九州市立大学から計3名の学生が参加しました。彼らは、シャボン玉石けん株式会社が2017年に採択された中小企業・SDGsビジネス支援事業(環境配慮型石けん系泡消火剤を用いた森林・泥炭地火災の消火技術の普及・実証事業)の現地調査に同行し、現地企業・政府機関などの訪問や現地業務のサポートを行いました。
 調査は、泥炭地が広がるインドネシア・中央カリマンタン州で実施され、学生たちはシャボン玉石けん社、北九州消防局、北九州市立大学が産官学連携のもとで開発された石けん系泡消火剤(ミラクルフォーム)のインドネシアでの普及事業を通じて「現場のリアル」を肌で感じながら、現地課題に触れる貴重な経験となりました。

 石けん系泡消火剤の泥炭火災への有効性を示すデモンストレーションには、インドネシア中央・地方政府の防災、森林保護、製品基準分野の担当者や、民間、NGOなど約50名が参加し、インターン生の皆さんも積極的に運営のサポートを担当しました。

 インターン活動のない時間帯には、学生さんの興味(生物、カーボンクレジット、先住民の土地の権利)に併せて、ツバメの巣の養殖が盛んな中央カリマンタン地域で研究をされている教授との面談、国立保護区であるオラウータンの生息地へ訪問し、カリマンタンの生物の多様性と生態系、絶滅危惧種の保護について学んだり、パランガン博物館でこの地域の先住民族(ダヤック族)の歴史の理解を深めるなど学びの幅が広がりました。

 最終日には、ジャカルタにあるJICAインドネシア事務所を訪問し、インターン活動を報告しました。短期間での深い学びに感銘を受けました。

また帰国後、シャボン玉石けん社の同事業メンバーとして参画する地球環境戦略研究機関(IGES)が主催するプログラム「環境課題から学びと社会をつなぐSDGsグローバル人材育成プログラム」内で、インドネシアで見聞きした事等の学びを共有する機会を得るなど、共創インターンシップの輪の広がりをみせています。

 さらに、今回インターンシップ生を受け入れて下さったシャボン玉石けん社のご厚意で製品理解を深める為、帰国後、工場見学等を実施等、丁寧な帰国後のフォローも頂き参加者の理解も一層深まりました。

 本事業ではシャボン玉石けん社を筆頭に北九州市消防局、北九州市立大学、北九州市環境局、IGESがチーム一丸となる姿が印象的で、現地関係者とお互いにWIN-WIN関係性構築の為、根気強く普及・実証に取り組む姿、面談への同行やカウンターパートとの関り方、海外でビジネスをするという事に間近で触れる事ができインターン生にとっても非常に貴重な機会となったかと思います。
 参加したインターン生からは「環境課題とビジネスの両方を考える良い機会になった。」「これから社会人になりチームで働く事が楽しみ」「今回の経験を通じてキャリア面での新たな目標ができた」「視野が広がり、自信に繋がった」「普段学生生活で関わる事のできない専門分野を持つ社会人との交流から今後のキャリアを考えるきかっけ、自分の働く姿をイメージするきっかけになった。」「今までの当たり前が当たり前でない事を再認識し視野が広がった」等数々のポジティブなコメントが多く寄せられました。
  共創インターンシップを通じて、企業・学生・JICAで新たな価値を創造するきっかけの場となりました。

[1] ※若者×JICA留学生×中小企業・SDGsビジネス支援事業の共創インターンシップ事業は中小企業・SDGsビジネス支援事業の採択企業の現地渡航に、学生や協力隊経験者、JICA長期研修員をインターンとして帯同することで、①JICA留学生と母国へのビジネス展開を検討する企業のネットワーキング機会の創出、②若年層の国際理解の深化及び開発協力人材・地域人材の育成、③インターンシップを通じた効果的な事業広報、④企業の中長期的な人材確保・育成や社内グローバル化のきっかけ作りを目的とし2024年度試行的に実施するもの。

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