【共創インターンシップレポート(4)】 九州の学生、JICA留学生がインドネシアへ!持続可能な水産業への道 ~オーシャンソルーションテクノロジー株式会社~
2025.04.02
「若者×JICA留学生×中小企業・SDGsビジネス支援事業1」の枠組みで実施されたインターンシップに、九州大学の学生と、立命館アジア太平洋大学大学院に在籍するインドネシア出身のJICA留学生の計2名が参加しました。参加者は、オーシャンソリューションテクノロジー株式会社(長崎県佐世保市)がインドネシアで実施したニーズ確認調査に同行し、現地の漁港や市場を視察するとともに、研究機関との会議における議事録作成や広報用の写真撮影を担当しました。
1 ※若者×JICA留学生×中小企業・SDGsビジネス支援事業の共創インターンシップ事業は中小企業・SDGsビジネス支援事業の採択企業の現地渡航に、学生や協力隊経験者、JICA長期研修員をインターンとして帯同することで、(1)JICA留学生と母国へのビジネス展開を検討する企業のネットワーキング機会の創出、(2)若年層の国際理解の深化及び開発協力人材・地域人材の育成、(3)インターンシップを通じた効果的な事業広報、(4)企業の中長期的な人材確保・育成や社内グローバル化のきっかけ作りを目的とし2024年度試行的に実施するもの。
オーシャンソリューションテクノロジー株式会社は、中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)を活用して、持続的な水産資源管理に貢献する漁業者支援サービス「トリトンの矛」の現地ニーズを調査しています。
インドネシア滞在中、インターン生たちは現地の漁港や市場を訪れ、水産業の実態を把握しました。漁船への乗船を通じて、現場の状況を直接体験できたことは貴重な経験となりました。
また、現地法人や政府組織との会議にも同席し、オーシャンソリューションテクノロジーが展開する事業の可能性や、今後の展望について意見交換を行いました。特に、低価格で利用可能なVMS(船舶監視システム)ソリューションや、リアルタイムでの船舶追跡を可能にするIoT技術の実現可能性について集中的に議論が交わされました。インターン生たちは、会議の議事録作成や広報用の写真撮影を通じてプログラムをサポートし、有意義な学びを得たようです。
参加した学生インターンは、「本インターンシップでオーシャンソリューションテクノロジーが協業している多くの企業と出会い、グローバルな視点から持続可能な社会に貢献する企業活動について学ぶことができました。元々将来はグローバルな仕事に携わりたいと思っていましたが、その思いがさらに強まりました。」と述べています。また、ビジネス現場で活き活きと働く社員の姿を近くで見ることができたことも非常に有益な経験だったと語っています。これまで仕事に対して漠然とネガティブな印象を抱いていたものの、社員たちが熱意を持って働く姿を見て、その考え方が大きく変わったそうです。オーシャンソリューションテクノロジーの社員のように、自分の好きな仕事に情熱を持って取り組み、社会に貢献したいという強い思いを抱くようになったと語っています。
現地施設訪問中のJICA留学生(JICAベスト着用)
また、JICA留学生はインターンシップを通じてインドネシアにおける漁業管理の複雑さについて理解が深まったと語ります。さらに、地球環境問題への取り組みにおいて科学技術がいかに重要であるかを認識し、今後は持続可能な資源管理のために貢献していきたいと思いを新たにしました。
本共創インターンシップを通して、九州の大学生・JICA留学生そして企業がつながり、インターン生と企業側の双方が気づきを得て、新たな価値を創造するきっかけの場となりました。
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