今月のオススメ図書

今月は、新着図書から2冊をご紹介します。

『チョコレートを食べたことがないカカオ農園の子どもにきみはチョコレートをあげるか?』

木下理仁 著

 「チョコレートを食べたことがないカカオ農園の貧しい子どもたちにチョコレートをあげるべきか?」「外国から来た転校生に校則違反だからとピアスを外すように言うべきか?」あなたなら、どう考えますか?本書は、著者が開発教育のファシリテーターとして「国際協力」や「多文化共生」をテーマに行ってきたワークショップを疑似体験できる「読むワークショップ」。実際に国際協力・多文化共生の仕事や活動に関わっている人へのインタビューも収録されています。「発展」とは?「豊かさ」とは?「ともに生きる」とは?そして、それらを実現するために大切なこととは?登場するさまざまな意見と自分の考えを比べながら読むことで、新たな視点や気づきを得られる一冊です。

『SDGs自由研究 こどものチカラで未来をつくる』

高橋真樹、岩﨑由美子 著

 2015年に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)。「誰一人取り残さない」持続可能な世界の実現を目指すこの目標に向かった取り組みが、世界各地で広がっています。SDGsを達成するために、私たち一人ひとりに何ができるでしょうか。例えば、生ごみを分解して堆肥にするコンポストをつくる。フェアトレードのしくみを調べて「サステナブル・ラベル」のついた商品を選ぶ。節電にチャレンジする。地域のバリアフリーマップや防災マップをつくるなど、本書では、「自由研究」として暮らしの中で子どもも実践できる20の取り組みが紹介されています。世界で起きている問題を「自分ごと」としてとらえ、より良い未来のために行動を起こすきっかけとなる一冊。