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今月は、所蔵資料から2冊をご紹介します。
『食文化からブラジルを知るための55章』
岸和田仁、麻生雅人、山本綾子 編著
世界の国や地域の概要を多彩な視点からわかりやすく解説する「エリア・スタディーズ」シリーズ。本書では、「食」を通じて、多様性とダイナミズムに満ちたブラジル社会の魅力に迫ります。
その建国の歴史から、世界の中でも「最も劇的に多人種・多民族的な国」となったブラジル。先住民インディオ、ポルトガル、アフリカ、そして各国移民の文化の混淆に素材の豊かさが「加味」されて多様な食文化が培われ、難民・移民の受け入れが進む現在でも、食の「進化」は続いています。
ブラジルでの生活経験も豊富な研究者ら執筆陣によって取り上げられるトピックは、ブラジル式バーベキュー「シュラスコ」や国民食「フェイジョアーダ」(黒いんげん豆と肉の煮込み)といった代表的な料理から、移民の影響を色濃く残す食習慣、酒場文化まで多岐にわたり、巻頭には日本で作れる「ほぼ本場の味」のレシピも収録。気になる一品を作り、ブラジル文化の奥深さを味わってみては。
『生きるための絵本 命生まれるときから命尽きるときまでの絵本127冊』
正置友子 著
絵本は、幼い子どもだけのものではなく、人生を通して享受できる「暮らしの中の総合芸術」であり、「他の人とともに楽しめる文化財」である―。
本書は、大阪府内で私設文庫を50年以上にわたって続ける絵本研究者の正置友子さんが、人生の道程で出会った絵本を厳選して紹介する一冊。第1章「生まれてきてくれて、ありがとう」から第10章「<生きる>を抱きしめて―おとなにも絵本という贈り物を」まで、赤ちゃんから大人までのそれぞれの年代におすすめの絵本が並びます。
正置さんが子どもたちと一緒に最も多く読んだという『いないいないばあ』。山へ向かう3匹の山羊が、恐ろしい「トロル」に挑む『三びきのやぎのがらがらどん』。田舎で美しい自然に囲まれていた小さな家が、移りゆく時代を見つめ続ける『ちいさいおうち』―。
人と人を結び、生きる力を育む絵本。子どもに読んであげたくなったり、大事な人に贈りたくなったり。そんな作品がきっと見つかります。
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