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JICA九州 大学生インターン潜入レポート(10)

~教師海外研修事後インタビュー~ 宮崎県小林市立南小学校 長﨑雄史 先生

こんにちは!
JICA九州センター大学生インターンの中村有李です。
何度かの事前研修を経て、8月10日から8月17日にかけてベトナムで行われた教師海外研修。帰国後の先生方にインタビューさせていただきました!

▽今回インタビューさせていただいたのは?

宮崎県小林市立南小学校 長﨑 雄史 先生

1. 教師海外研修に参加した理由やきっかけ、今回の研修目標は何ですか?その目標は達成できましたか?
 「教え方の学校」の代表でもある渡辺道治氏が、以前JICAの教師海外研修に参加していたという話を聞き、「自分も行ってみたい!」と思ったのがきっかけです。自分自身、最後に海外に行ったのが10年も前の話になります。海外に行くこと自体のハードルが上がっており、すべてが「挑戦」という意味をもっていたと思います。そういう意味でいうと今回の研修の目標は「挑戦」ということだったのだと思います。ただ、帰国した現在、研修の最終目標はあくまでも「自分が見てきたことを子どもたちに伝える」ということだと思うので、ここから授業を考えて、子どもたちに国際理解・国際協力ということを少しでも学ばせることが大事だと思います。なので、目標達成はこれからの自分次第になります。

JICAベトナム事務所にて(左から1人目が長﨑先生)

2.研修中、印象に残っていることは何ですか?
 タィン・コン中学校の歓迎セレモニーです。特に、中学生が舞を披露してくれたことに感動しました。日本でも誰かが来た時に、歓迎のために同じようなことをしますが、ベトナムという地においても同じことなのだなと思いました。きっと、それまでにたくさんの努力を積み重ねてきてくれたのだろうと。誰かを思って何かに一生懸命に打ち込むことは素晴らしいことだなと思いました。そして、そこに関わることができる教師という仕事に一層の誇りをもてた瞬間でした。

ハノイ市内の公立中学校での歓迎式典

3.研修に行く前と、行った後で変化はありましたか?
 「まぁ、いっか」と考えられるようになったと思います。もともといろいろな場面でそのように考えることが多かったのですが・・・。ベトナムに行って、人々とふれあい、考えを知ることで、そこまできっちりとやりすぎるのもいいことばかりではないな・・・と。もちろん、やらないといけないことはしっかりとやるべきなのですが。人に対しておおらかでありたいなという気持ちがさらに大きくなったように思います。

4.生徒たちに伝えたいことはどのようなことですか?
 「いろんな人がいていい」ということでしょうか・・・。ベトナムでは少数民族の「ムオン族」と「カヨン族」の村に行くことがありました。そこにいる方がとても美しく感じました。自分たちのことを誇りに思い、自分たちの生活を楽しんでいました。その姿がとても美しかったのです。また、ハノイやダナンの街中では朝からアクティブに活動する方がたくさんいました。充実した生活を送っているのだろうと感じました。生き方は人それぞれであるはずだし、これという答えはないはずです。国際理解ということを通して、道徳の相互理解や寛容、よりよく生きる喜びといったことも伝えられたらいいなと思っています。

ムオン族の村で民芸品づくり体験

5.この研修を一言で表すなら?
 「価値観をぶん殴られる」です。価値観がひっくり返るとかではなく、様々なところで「ぶん殴られた」ように思います。それぞれの場所で、それぞれの考え方をしている人々がいる。そして、どれも正解でもないし間違ってもいない。これまでの自分の考え方が全てではない。そんなふうに思わされた研修でした。

公立中学校での交流

6.その他、感想や今後の展望など伝えたいことがありましたらお教えください。
 このような研修を組んでくださったJICAの皆さんに感謝の言葉を伝えたいと思います。旅行ではまず行くことができないような場所での研修ばかりでした。また、先生方と行くことができたということも大きいです。それぞれが感じたことを意見交換しながら過ごす時間は、本当に濃密でした。一週間、どのように子どもたちに伝えるか?といったことを考え続けました。脳みそ爆発寸前・・・。このような経験がこの先もできるのか・・・というほどのものでした。感謝しかありません。

教師海外研修について詳しくは以下のリンクから↓

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