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- JICA海外協力隊インタビュー企画「世界のセンパイに聞いてみた!~JICA海外協力隊のホンネ10連発~」第3弾!
JICA海外協力隊員のリアルなホンネを、学生インタビュアーがご紹介!
第3弾は、鹿児島情報高校在学中の小原さんが、ルワンダで活動する矢野隊員へインタビューを行いました!
<インタビュー 第3弾>
JICA海外協力隊員:矢野隊員(派遣国:ルワンダ共和国、職種:コーヒー)
インタビュアー・編集:小原さん(鹿児島情報高校)
【ルワンダでコーヒーを通した活動を展開する矢野隊員にインタビュー!】
今回、JICA海外協力隊として、ルワンダで活動する矢野夢子隊員にインタビューをしました!矢野隊員は、ルワンダという国で現地のコーヒーの生産者さんと共に、『持続的なコーヒー作り』を行っています。この記事では、インタビューを通して感じた、矢野隊員やルワンダの魅力についてご紹介します!
【なぜ、アフリカ発祥のコーヒーに興味を持ったのか】
コーヒー屋を営んでいる知り合いとの出会いがきっかけだったそう。その方は実際に海外の生産者さんと取引をしてコーヒー豆の仕入れをしており、お客さまにも安心して飲んでもらえるように、工夫しているそうです。その方からコーヒーについて色々と学ぶうちに、自分でもコーヒーについて勉強するようになり、その魅力にハマったとのことでした。そして、世界中でコーヒーは飲まれているのに、生産者の中には苦しい生活を送っている人々もいるという矛盾に疑問を感じ、自分に何かできることはないかと思い、持続的なコーヒー作りについて考えるようになったそうです。
そんな想いを胸に、コーヒー隊員としてルワンダへ派遣されることとなった矢野隊員。ルワンダのコーヒーは、生産量は決して多い方ではなく、また内陸国のため輸送面に困難があるという現状がある中で、「なぜルワンダがコーヒーを作るのか」という原点に立ち返り、世界から“選ばれる”コーヒーとなるにはどのようにするのが良いか、試行錯誤しながら活動をされているとのことでした。
【ルワンダと日本を比べてみて】
ルワンダで生活する中で、文化の違いにも気づくことがあったそうです。バスを例に挙げると、日本では時刻表があり、それに合わせて出発していきますが、ルワンダでは時刻表のようなものは無く、バスが満員になると出発するそうです。バスがいつ出発するか分からず不安になることもあったそうですが、慣れてしまえば平気とのこと。また、重い物を運ぶときは、頭の上に乗せて運ぶそうで、その状態で何時間も歩くことがあるそうです。生活の中で様々な違いに触れながら生活をしている矢野隊員ですが、ルワンダの人々は日本人と似た一面もあると感じたそうです。海外の方と聞くと、陽気で初対面でも積極的に話しをする人が多いイメージでしたが、ルワンダの人々は比較的控えめで、自分の気持ちをあまり言わない人が多く、日本人の本音と建前の文化に近い感覚を感じたそうです。
気候は、雨季と乾季があるそうですが、日本と違い四季がないため、一年中暑くも寒くも無く、年中半袖で過ごすことができるとのこと。お話をお聞きして、ルワンダと日本では異なる文化がありますが、反対に似ている部分も多いと思いました。
【矢野隊員のルワンダでの活動を深掘り!】
普段は収穫したコーヒーの実から種を取り出し、乾燥、焙煎するという活動を現地の方と一緒にしているそうで、それと合わせてコーヒーの新商品開発も行っているとのことでした。これは、収穫したコーヒーの種部分(コーヒー豆)以外の、実の部分や花、葉っぱを活用した新たな製品開発とのことで、実の収穫時期が年に1度しかないコーヒー農家にとって、新たな収入源の確保に繋がるのではと考えているとのことでした。同じ志をもった同僚と、コーヒーという共通言語で、コミュニケーションを図りながら開発に取り組めることに、とてもやりがいを感じるそうです。最近では、ルワンダで開催されたEXPOでコーヒーを出展したそうで、普段コーヒーを飲む機会の少ないルワンダの方にも飲んでもらう機会をつくったそうです。
【どんどん行動に移せる秘訣は?】
普段あれをやりたい!と思っていても、中々行動に移せない人も多いのではないでしょうか。矢野隊員が、なぜ新商品開発など、様々な挑戦ができるのか気になり、意識されていることについてお聞きしました。矢野隊員曰く、“あまり深く考えすぎず、思い立ったら即行動し、とりあえず一歩踏み出してみる。そして、行き詰まった時には、誰かに話してみることが大切”とのこと。まずは、どれだけ小さいことでもできることをやってみることが大切なんだなと感じました。しかし一方で、挑戦して失敗することに対して、怖さはないのか気になりました。それに対して矢野隊員は、“恐怖心よりも、やりたい!という気持ちの方が大きい。もし失敗しても、その失敗を次に活かせば良い”と話されていました。私は、挑戦するということに対してまだ、怖いと感じてしまう時があるので、これからは、とりあえず行動に移すということを意識しながら様々な活動を行っていきたいと思いました。
さらに、矢野隊員は、JICA海外協力隊に参加したことで「突破力」が身に付いたとのことでした。ルワンダでのコーヒーの新商品開発は、そのほとんどが初めての取り組みで、手探りながらもなんとか進めようとする力が身についていったそうです。そして、人に相談したり、聞いてもらうだけで解決する問題も多くあるそうで、それらを通じてコミュニケーション能力も向上していったそうです。行動を起こさないといけない環境に身を置くことで、問題解決能力や、コミュニケーション能力が自然と身についていくのだと思いました。
【さいごに】
私は矢野隊員がおっしゃっていた「0から1を創るのではなく、1から10にしていくイメージで考える。」という言葉がとても印象に残りました。「0から1を…」は聞いたことがあるのですが、矢野隊員は、「新しいことが生まれる時は、0から創るというよりは、周りに散らばっている小さな“きっかけ=1”をキャッチして繋げることで創られると思う」と話されており、今まで私にはこの考え方が無かったので、新しい気づきになりました。
私自身、「やりたい」と思っても、失敗を恐れて踏み出しきれないことが多くあるので、これからは、今回のインタビューでお聞きした「やろうと思ったら即行動!」という考え方も取り入れながら、様々な活動に取り組んでいきたいと思います。インタビューにご対応いただいた矢野隊員、本当にありがとうございました。
私がインタビューしました!
<インタビュアープロフィール>
・小原海衣夏
・鹿児島情報高校プレップ科
・日本と異なる海外の文化に興味があります!
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