jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

第38報 繋がり

当別町立西当別中学校 中尾 綾香先生   

ザンビアでの出会い

 同僚の先生から渡された教師海外研修のポスター。初めて聞く国の名前、教科書でしか見たことのない、頭の上で水を運ぶ女性の写真、そして、「世界一贅沢な授業づくりの旅へ」という言葉に惹かれ、参加を申し込みました。

 日本とは異なる土の色、遠くまで広がる空、そして街中をたくさん走る日本の中古車。ザンビアでの研修中は、見るものや出会うもの全てが刺激となりました。その中でも、最も印象に残っているのは、現地の子どもたちの姿です。将来の夢を尋ねると、迷わずはっきりと答えてくれる多くの子どもたちと出会いました。今という時間を精一杯生きて、将来に希望をもっていることが一人ひとりから伝わってきました。彼らの笑顔やキラキラした眼差しはとっても素敵で、たくさんのパワーをもらいました。
 一方で、物質的、経済的な課題がありながらも、「子どもたちのために」という大人たちの熱い思いによって支えられている学校現場の様子も印象に残っています。

授業づくり

授業の様子

 帰国後の授業づくりは本当に大変でした。エネルギッシュなザンビアの人々と出会ったからこそ、「貧しくてかわいそう」と思ってほしくない。しかし、目の前の子どもたちにどうすれば伝わるのだろう。何を感じて、何を考えてほしいのだろう。なかなかアイデアがまとまらず、何度も現地で撮った写真や動画を振り返りました。

 試行錯誤を繰り返し、たくさんのアドバイスをいただいて作り上げた授業も、まだまだ未完成です。しかし、今回の授業を通して、1枚の写真や1つの現地からの品物から、たくさんの情報を読み取ろうとする子どもたちの姿や、日本とザンビアを比較して良さや課題を考える姿を見て、教材のもつ力を感じました。また、国際理解教育に対する熱い思いをもつ先生方との出会いを通して、さらに新たな授業に出会ったり、稚内市教育研究会で授業を紹介する貴重な機会をいただいたりしたことが、授業づくりのモチベーションに繋がっています。
 教師海外研修を通じて、たくさんの知識や経験を得ることができました。しかし、私にとって1番の収穫は、研修で出会った仲間たち、そして研修をきっかけに広がった人との繋がりです。これからも、この繋がりを大切にしながら、子どもたちと一緒に悩み、学び、世界と教室を繋ぐ授業づくりに励んでいきたいと思います。