農業を通じて深まる北海道と中央アジアの関係

2023.11.14

JICA北海道の課題別研修「中央アジア地域農民組織強化」へ参加するために来日した研修員が、10月30日に岩見沢農業高校を訪問しました。同校は農業や農業関連産業を通じ、地域や社会の持続可能な発展を担う職業人として、必要な資質・能力を育成するという理念を持ち、グローカル・アグリハイスクール宣言[1]を行動計画として掲げています。


[1] 教育方針・ミッション・ポリシー - 北海道岩見沢農業高等学校 Hokkaido Iwamizawa Agricultural High School (hokkaido-c.ed.jp)

生徒からの学校紹介に聞き入る中央アジアからの研修員(窓側)

キルギス、ウズベキスタン、カザフスタン、タジキスタンから来た7名の研修員(キルギスのみ4名、その他の国は各国1名参加)は、生徒から高校の取り組みについての説明を受けた後、相互に質疑応答を行いました。生徒からは中央アジアの主食や一般的な農産物について質問があり、研修員からは「日本の農業の将来を担っていく皆さんにお会いできて本当に嬉しい。」との感想が述べられました。

施設を周りながら、生徒が行う丁寧な説明をじっくりと聞く研修員

農業クラブの生徒たちは、広大な敷地にある農場、豚舎、牛舎、造園などの全ての施設を丁寧に一つ一つ説明してくれました。訪問の最後にカザフスタンのイエルジャンさんから生徒にチョコレートの贈呈があり、「この包み紙のデザインはカザフスタンの国旗です。みなさんが将来、どこかでこの国旗を見た時、中央アジアのことを思い出してください。」と伝えたとき、生徒は皆嬉しそうに、カザフスタンのチョコレートを握りしめていました。

寒さを吹き飛ばすように熱心に発表する生徒たちと大切な時間を過ごす研修員

研修終了時の評価会にて、キルギスのヌルベックさんから「農業高校の生徒たちが将来、私たちの国に来て、日本の農業について教えてくれるような機会があれば良いと思います。来られた皆さんも、私たちの国での生活をきっと楽しんで帰られることでしょう。」との発言があったほど、今回の同校の訪問は印象的な出来事になったようです。

生徒の卒業制作の日本庭園に表される日本文化を味わう研修員

北海道と中央アジアはともに北方圏にあり気候も類似していることから、お互いに学びあえる点も多く、JICA北海道はこれからも中央アジアとの良好な関係構築を継続するよう努めます。

<関連リンク>
研修員受入事業

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