水に恵まれた北海道、でも世界では・・・
2024.07.19
北海道は量と質の両面から「水」に大変恵まれている土地柄ですが、途上国には、毎日の水を手に入れることにさえとても苦労している人たちが大勢います。そうした途上国で、水道供給に責任を持つ行政官の方々が、現在、札幌で技術研修に参加しています。
6月後半から始まった課題別研修「上水道施設技術総合(B)」では、太平洋の島国フィジー、南アジアからはネパール、インド、中央アジアからはカザフスタン、タジキスタン、そしてアフリカからはスーダン、マラウイと、世界各地の研修員が参加しています。彼等の抱える問題はさまざまで、例えば、将来予想される水源の縮小、水道管の維持管理や頻繁に発生する漏水、不十分な浄水処理などかあげられます。
こうした課題に対し、札幌市水道局の技術者の方を中心に、水源・浄水・配水といった各段階で必要となる多様な技術について講義や技術指導を行なっていただいています。また、室内での座学のみならず、多くの現場を訪問し、その中で、自国に必要な技術や仕組みについて現場での意見交換、さらには研修員同士での経験の共有などを行なっています。視察の足は仙台市にも伸び、札幌市ではあまり見られない、夏季に水源に発生する藻類繁茂への対応策などについても学ぶことができました。
研修後半には、学んだ技術をどのように活かしていくのか、帰国後の取り組みについて具体的なイメージを構想しながら、日々の研修をこなしていきます。
札幌市水道局で母国の水道事業について発表会を開催
札幌市給配水技術研修所で配管実技の実習を行いました
漏水処置実習の様子(札幌市内)
仙台市釜房ダムで取水塔を視察
仙台市釜房ダムの着水混薬井を視察
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研修員受入事業
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