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中富良野町立中富良野小学校の授業モニタリングへ行ってきました!

2025.04.07

2024年度教師海外研修(ザンビア) 授業実践【中富良野町立中富良野小学校】

教師海外研修とは、開発教育/国際理解教育の実践と推進に意欲のある小中高校と特別支援学校の先生が、JICAが支援する開発途上国に赴き、現地で得た知見を活かして教材を作り、日本国内での授業実践を行う研修です。

2024年度はJICA東北との合同実施、ザンビアで現地研修を行いました。今回は中富良野町立中富良野小学校で行われた授業の様子をお届けします。

当日は参観日で保護者の方々が見守る中、行われました

中富良野小学校の平山先生はザンビアの授業を全8単元で作り上げました。2024年12月3日(火)に2単元目である授業が参観日として行われたため、児童だけでなく、保護者の皆様と一緒に授業を見学することができました。授業名「健康な生活のために~Health Living I see you」は、ザンビアで平山先生が感じた多くのことの中から、特に児童へ伝えたいことを絞り込んだものです。ザンビアで毎日懸命に生きる人々の姿や生活での知恵や工夫、そして手洗いや体を清潔にすることの大切さなど改めて考えるという授業内容でした。

平山先生は、児童がこれからやることを言葉と視聴覚教材で詳しく説明されていました

見学してすぐに思ったのは「中富良野小の児童のみんな、どうしてザンビアについてそんなに知っているの?」でした。その理由は、1単元目に行った「マッチングゲーム」です。日本とザンビアの似ている所や異なる所を楽しみながら学べる活動を既に行っていたため、ザンビアを学ぶ土台ができていた児童たち。今日の授業を心待ちしていたことが教室の雰囲気から伝わってきました。参観日だからといって緊張する様子は感じられず、「もっとザンビアのことを教えて!」という姿勢で授業を受けていました。

「ザンビアの紙芝居を読んで」物語の続きを考える

児童はカードを並び替え、吹き出しにコメントを入れていきます。ものすごい集中力!

【紙芝居のストーリー】「ザンビアの小さな町に住む小学3年生の男の子が主人公。経験したことのない大雨が町を襲い、数日かけてなんとか復興したが、町の人々は吐き気や下痢に襲われる人が多く、たくさんの人が病院に運ばれ、主人公も入院。1か月後、目を覚ますと、みんなが元気になっていました。」児童は、この「1か月間」のストーリーをヒントカードを使って、自分自身で作り上げていきます。真剣な表情で、ストーリーを作り上げていく児童たち。自分でストーリーを作った後は、クラスのみんなとストーリーを見せ合います。「そんなストーリになったの!?なんで!?面白い!」と児童同士刺激を受けていました。さらに、今日は参観日。児童は教室内にいる保護者の方々にも、考えたストーリーを共有しに行きます。児童だけでなく、教室内全体が参加型の授業となっていました。

となりの人と「意見交流」をし新たな気づきが!

全体の共有や交流が終わり、平山先生が授業の感想を児童に聞くと「水をきれいにすることが大切だと思った」「ご飯を食べる前に必ず手を洗おうと思った」「みんな人それぞれ違う意見だった。色んな意見があって、面白い発見があったりしてよかった」などの意見が出てきました。自分以外の意見を聞くことで、様々な気づきや発見があることを児童全体が感じている様子でした。最後に平山先生が次の授業の予告をしました。児童は「どんな授業になるの?」「次の授業のこと教えて!」と全体からのリクエストがありましたが、「はい、終わります」と授業を終わらせてしまう平山先生。この平山先生のアクションで、次の授業に対する児童の期待が高まっていました!児童と教師の関係性や授業スタイルに感動したモニタリングとなりました。

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