jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

【国際理解教育セミナー(入門編)】「100人村からはじめよう!」 ~わたしたちが生きるこの世界で起きていることを体験するワークショップ~

2025.05.29

「世界には約80億人の人がいますが、もしそれを100人の村に縮めると
どうなるのでしょう?」国際理解教育の入門編となるワークショップを開催しました!

本プログラムのチラシ

2025年5月11日(日)、JICA北海道(札幌)において、国際理解教育セミナー【入門編】を開催しました。教育関係者をはじめ、様々な世代の方32名にご参加いただき大いに盛り上がるワークショップとなりました。
本セミナーは世界の問題を身近に感じてもらうために『授業を参加型』として考案した国際理解を体験するワークショップです。

【ジェスチャーだけでどこまで伝わる!?】

アイスブレイクの様子

ワークショップの始まりに、緊張感をほぐして参加者のみなさんがスムーズに交流できるようアイスブレイクとなる『ホビーライン』を行いました。
ホビーラインとは、自身の趣味をジェスチャーで表現し、それを参加者全員で五十音順にして一列に並んでいくものです。会話厳禁・指文字も禁止でしたが静かながらも笑顔がこぼれて事前に一体感や達成感を得られる準備運動ができました。

【世界に100人しかいなかったら?ここにいる32名しかいなかったら?】

講師から概要説明

アイスブレイクで頭も身体もほぐされた後、いよいよ講師が登壇し今回のセミナー『世界がもし100人の村だったら』がスタートしました。
開発教育協会(Dear)の教材を使用し、講師には北海道開発教育ネットワーク(D-net)の田中 孝治氏をお迎えしました。

このワークショップは、初めに参加者へ配布する『役割カード』の役柄を各自で担っていただきます。世界を6大陸のロープに分けて各役柄の大陸に移動するとどうなるのか?ロープから人がはみ出してしまう大陸がある!と思ったら誰もいないところも存在するなど、アジアの人口密度の高さを体感しました。
また、読み書きが出来ない場合、「薬屋さんで毒を買って飲ませてしまうかもしれない。」と不安になることや、貧富の差をお菓子がもらえる量で比較すると「たくさん持っている人から奪いたいと思った」「たくさんあって嬉しいな」と様々な不平等感、格差をご自身の役柄それぞれに体感できたようです。

役割カード配布 

人口密度を体験する

今回のセミナーでは大きく分けて「人口」「大陸」「言語」「識字」「格差」の5つのテーマを知り、「原因はなんだろう?自分たちにできることは?そして未来を創造する。」そんなきっかけ作りを行いました。

振り返りの様子

ワークショップの締めには、北海道開発教育ネットワーク(D-net)の東峰 宏紀氏より振り返りを行っていただきました。参加者のみなさんから様々な視点で感想や振り返りがあり、東峰氏からも具体的な参加型授業の作り方のレクチャーを受けることができ、実りの大きなワークショップとなりました。「日本に生まれ育ったことへ感謝の気持ち、一方で世界の格差に絶望するのだけで終わらず、世界は常に変動しているものであり、私たち一人ひとりの行動によって変えていけるものだ」という一歩前進した考えを持って世界の豊かさを捉え直すことをご提案いただきました。

「教師海外研修2023」体験談~参加者から生の声を聞く

体験談発表の様子

ワークショップの後は2023年度に「教師海外研修」へ参加された佐々木 征司氏より、キルギス共和国での体験談の発表がありました。
自身の見識が広がることで、生徒たちにもその体験を伝えられることやこの研修を通して、様々な文化や人から実践手法に触れることができたことをお話しいただきました。
2025年度の教師海外研修(モンゴル)のエントリーを迷われていた方より、「(エントリーへの)背中を押してもらえました」と伺っています。

終了後のアンケートでは参加者の多くの方が満足と回答があり、「世界の富を占有しているのがごく一部だということが改めてわかった」や「参加型授業が視覚的にとても理解しやすい」、「ワークショップ後の振り返りで理論化していただけた」という好評をいただいております。

改めましてご参加いただいたみなさま、講師のみなさまありがとうございました。
次回の国際理解教育セミナー【実践編】は7/19(土)を予定しております。入門編に参加できなかった!という方でももちろん参加可能ですのでぜひお越しください。お待ちしております!

参加者集合写真

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ