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JICA海外協力隊2022年度4次隊 北條成二郎さん(コスタリカ/環境教育)帰国報告

2025.06.09

下水道広報プラットフォーム(GKP)北海道の総会にて、JICA海外協力隊の活動を終えた隊員が報告を行いました。

報告の様子

コスタリカを知っていますか?

JICA協力50周年のイベントでの1枚

北條さんはJICA海外協力隊として、2022年4月から2024年4月までの間コスタリカのグレシア市で環境教育という職種で活動されていました。
リサイクル廃棄物の収集方法の改善やリサイクルセンターの廃棄物の分別の効率化の支援、また市民・小学生へ環境に関する啓発活動などを行っていらっしゃいました。

発表にあたり、北條さんから参加者に以下のようにコスタリカの紹介がありました。

『コスタリカは中米に位置する自然豊かな国で、国土の1/4を国立公園や自然保護区が占めます。
地球の全生物種の6.5%が生息し、単位面積当たりの動植物種がもっとも多いことから「生物多様性世界一の国」と呼ばれています。
国内の電力源はほぼ100%再生可能エネルギーで供給されており、地球温暖化対応にとても積極的な取り組みをする環境先進国です。
また、軍隊を持たない国家でもあり、「環境保全」と「平和」の2つをスローガンとしている国です。
コスタリカへのJICA協力は、1974年のボランティア派遣から始まり、2024年で50周年を迎えました。
それ以来、様々な分野でJICA海外協力隊が派遣されております。』

現地で「習慣として残る」「継続される」活動を

現地の集積場の様子を伝える

現地のリサイクル廃棄物の集積場はリサイクルの対象となっていない廃棄物も多く含まれていたり、日によっては、廃棄量が多く、集積場の前の歩道にも廃棄物が広がっており、歩行者の交通にも支障がでるような状況だったそうです。
集積場の現状を見て、『特に段ボールの廃棄の仕方に課題があり、段ボールが箱の状態のまま廃棄されていることが多い。これでは廃棄物の分別にも時間もかかってしまう。』
と感じた北條さんはこの状況を改善するために、『正しい廃棄方法を市民に知ってもらうおう!』と廃棄方法の周知に取組みました。

廃棄物の集積場に分類ごとに捨てる場所がわかりやすくなるように絵をかいたり、市役所のマークが入った分別方法が記載されたカードを集積場へ来た市民に配ったそうです。
この取組みのおかげで、市民に正しい廃棄方法が伝わり、以前よりも分別が徹底され、集積場の前がキレイになったようです。

北條さんが帰国した今も、正しい廃棄方法が市民に伝わったおかげで市民の廃棄物への分別が習慣化され、正しい廃棄方法が継続して行われ、集積場の様子も、歩道に廃棄物がはみ出すようなことはなくなっているようです。

協力隊として活動に取り組む際に、必ず「隊員が帰国しても現地で継続されるか」を考えなければなりません。
重要なポイントですが、なかなか難しい点でもあります。

北條さんはわかりやすい廃棄方法を伝えるだけではなく分別や正しい廃棄物の持ち込みに協力してくれた市民へ「感謝を示すこと」を大切にしていたそう。

人々への感謝の気持ちを忘れない姿勢があっからこそ、カウンターパート(現地で活動をともにするパートナー)や現地の人々の協力を得られ、地域で習慣化される、継続されるような取組みとなったのではないでしょうか?

2年間、コスタリカでの活動お疲れ様でした。
素敵な発表を聞かせていただき、ありがとうございました。

■関連リンク:下水道広報プラットホーム

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