日本・アフリカ・ユースキャンプ第一弾＠札幌開催！
2025.06.12
遠い土地だと思っていたアフリカが身近に感じられた一日となりました
市立札幌開成高校の生徒の方々と
2025年5月28日、北海道センター（札幌）が主催する日本・アフリカ・ユースキャンプが行われました！同年8月20日から8月22日に横浜で開催されるTICAD9に先立ち、関連イベント「TOMONI Africa」の一環として、市立札幌開成中等教育学校で開催されました。
「TOMONI Africa」・日本アフリカユースキャンプとは？
「TOMONI Africa」とは、JICAがTICAD9に向けて取り組む三つの柱(1)若い活力で共創、(2)革新的解決を追求、(3)国際協調の基盤強化の中で、(1)にあてはまる双方向人材開発プログラムのことです。日本とアフリカの「架け橋」となる人材を若手から育成する取り組みとして、特にアフリカユースキャンプは、内閣府「世界青年の船」を参考に、地方の活性化を巻き込んだプロジェクトとして考案されました。
クラスでの集合写真
今回ご協力いただいた方々は、総勢20名のアフリカ出身の方々（北海道大学にて（長期・短）研修中のアフリカ人の方々、在道アフリカ人の方々）、市立札幌開成中等教育学校の教職員・生徒の皆様です。ご協力いただいた皆様には、深く御礼申し上げます。
アフリカユースキャンプ開催！
カードゲームを行う様子
プレゼンテーションを行う様子
午前中は金沢工業大学が開発した「THE SDGs アクションカードゲーム X（クロス）」を使用し、アフリカの方々とSDGsに関わる課題を解決するゲームを行いました。開成中等5年生約160人が4-6名ほどの少人数のグループに分かれて一つの解決策を考案したのちに、複数のグループを交えて英語でプレゼンテーションを行いました。生徒の皆さんとアフリカの方々の柔軟な思考力によって、革新的なアイデアが次々と生み出されていました。アフリカの方々とこれまでほとんど交流の機会をもったことがない生徒の皆さんからも、明るく社交的なアフリカの方々とコミュニケーションを行い、貴重な体験ができたという感想をいただきました。多くのアフリカの方々も、日本の高校生と接する機会を持つことができ、生徒の柔軟で自由な思考にインスピレーションを受けたと話していました。
生徒とアフリカの方々の給食の様子
お昼の時間はアフリカ人の方々が学校給食を有志生徒と一緒に食べることができました。日本の学校給食の栄養バランスの良さや、生徒が元気に食べる様子を見て、とても充実した時間を過ごすことができたという意見をいただきました。特に食は文化によって異なる点が多いものの一つなので、食に関する質問を双方が行う様子も見ることができました。食事を一緒にするという共通の体験を通じて、コミュニケーションが促進され、大変充実した交流が行われていました。
ポスターセッションの様子
午後は開成中等6年生(高校3年生)が例年行う社会課題の解決を目的とした研究から、身近な疑問の解明を目指した研究まで、さまざまな探究活動の成果をポスターにして英語で発表を行う「コズモエッセイポスターセッション」が行われました。各班がテーマ設定から実験、考察までを自分たちで一年かけて作り上げたポスターの発表をアフリカの方々が積極的に聞きに行き、質問やアドバイスをする姿が見られました。長期研修中のアフリカの方々の中には、特に自分の研究に対するインスピレーションを得たと口にされる方々も多くいました。
ザンビアのブースの様子
コンゴ民主共和国のブースの様子
ポスターセッションで学術的な交流をした後は、アフリカフェアと題し、一階のオープンスペースにてアフリカ各国のブースとアフリカ楽器、アフリカの民族衣装を体験できるブースを用意しました。各国のブースでは、その国出身のアフリカの方が説明資料や自国の民族衣装から、自国のお香、コーヒーの焙煎キットまでさまざまなものを用いて自国の文化について中高生に説明していました。英語に苦手意識がある中高生も、アフリカの方々の陽気で優しい性格に触れ、臆することなくコミュニケーションを取っている様子がうかがえました。またアフリカ楽器のブースでは、さまざまな楽器を用いて中高生とアフリカの方がセッションを楽しむ様子も見ることができました。アフリカの方々も、自国の衣装の着用の仕方を中高生に教え、衣装を着て写真撮影などを楽しんでいました。
アフリカと日本の「架け橋」へ
ナイジェリアのブースの様子
今回の札幌での開催を皮切りに、今年中に各地でアフリカユースキャンプが実施されます。今回の実施内容の知見を今後の開催に生かすと同時に、さらに多くの双方向の交流がアフリカユースキャンプをきっかけとして生まれることを目指していきます。多くのポテンシャルを秘めるアフリカの若者と、日本の未来を担う若者の交流、またさらに地方活性化の要素として、今回のようなプロジェクトを通じて今後さらに日本とアフリカの固い結束が続くよう、JICAとして取り組んでいきます。
参考URL
・内閣府「世界青年の船」
・金沢工業大学 SDGs ゲーミフィケーション教材
・昨年度の市立札幌開成中等教育学校コズモエッセイ
・毎日新聞 札幌の中高生とアフリカ出身留学生ら 自国紹介、議論で絆深め SDGsワークショップ
・読売新聞 ＴＩＣＡＤに向けて機運醸成を 札幌市の中高一貫校で生徒とアフリカからの留学生による交流イベント
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