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【草の根技術協力事業】パラオ共和国でキックオフ 消化器がん早期発見を支える医師養成体制整備事業が始動

2026.08.03

札幌医科大学は、パラオ共和国における消化器がんの早期発見・早期治療の実現を目指し、現地医師を対象とした内視鏡診療技術の向上と医師養成体制の整備に取り組んでいます。本草の根技術協力事業は、2026年3月に開始され、6月に現地にてキックオフミーティングを開催し、関係機関との協力体制を確認しました。今後は内視鏡教本と指導プログラムの整備を通じて、パラオ共和国での持続可能な消化器がんスクリーニング体制の構築を支援していきます。

パラオ共和国が抱える医療課題と事業の背景

点在するパラオの島々

パラオ共和国は、東京から南へ約3,200kmに位置する、人口約1万8,000人の島嶼国です。国内で入院機能を有する総合病院はベラウ国立病院(BNH)のみであり、慢性的な医師不足や専門医不足が、医療体制上の大きな課題となっています。医療機器の整備は進められているものの、それらを十分に活用できる人材育成が求められています。
このような状況を踏まえ、札幌医科大学は、消化器がんの早期発見・早期治療を支える現地医師の育成体制の整備に取り組んでいます。本事業では、内視鏡診療に関する教本および指導プログラムを作成し、現地医師の知識と技術の向上を支援します。こうした取組を通じて、パラオにおける消化器がんの検査・診断能力の向上と、医療の質のさらなる向上を目指します。

現地キックオフミーティングで関係者間の協力体制を確認

キックオフ会合参加者

2026年6月24日、ベラウ国立病院(BNH)において、事業のキックオフミーティングを開催しました。BNH経営層・医師をはじめ、札幌医科大学、在パラオ日本国大使館、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)、JICAパラオ事務所、JICA北海道関係者など計18名が参加しました。
会議では、本事業の目的や各機関の役割について確認し、関係者間で事業推進に係る認識を共有しました。また、今後の協力体制についても活発な意見交換が行われ、特にBNHの経営層からは、「パラオの医療の未来につながる重要な取組」として大きな期待が寄せられ、人員配置・調整など事業実施に向けた全面的な協力の意思が示されました。関係者それぞれが本事業の意義を共有し、同じ目標に向かって歩み始める大切な機会となりました。

現地とともにつくる持続可能な医師養成体制

パラオの医療の未来を支えるパートナー

今後は、パラオと日本の関係者が継続的に連携しながら、現地医師の知識・技術レベルや診療現場におけるニーズの把握を進め、それらを反映した内視鏡指導教本および指導プログラムの作成に取り組みます。
年内には、内視鏡教本の主要執筆者を含む専門家チームがパラオを訪問し、現地医師との意見交換や協議を通じて教本内容のさらなる充実を図り、完成を目指します。完成した教本と指導プログラムは、ハイブリッド形式で開催する成果発表講演会を通じて、広く共有される予定です。
本事業は、単なる技術移転にとどまらず、パラオの医療従事者が継続的に学び、その知識と技術を次世代へ受け継いでいくための基盤づくりを目指すものです。札幌医科大学は、現地の関係者とともに歩みを重ねながら、パラオの人々が安心して質の高い医療を受けられる未来の実現に貢献していきます。

◆関連リンク
草の根技術協力事業「消化器癌スクリーニングのための医師養成体制の整備」案件概要表

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