【草の根技術協力事業】田中理事長がパプア州と山形県を訪問しました

#2 飢餓をゼロに
SDGs
#9 産業と技術革新の基盤を作ろう
SDGs

2024.01.16

 2022年6月に開始したJICA草の根技術協力事業「パプア州農業普及員の普及能力向上と住民組織化による農業技術改善プロジェクト~山形パプア明るい農村プロジェクト~」では、インドネシア・パプア州の農業普及員の能力向上、並びに農家の組織化・協働により、農家から農家への農業技術普及を促進し、農家の生活水準向上に取り組んでいます。事業提案自治体の山形県は、インドネシア・パプア州(当時のイリアンジャヤ州)と1994年に姉妹県州の盟約を結び30年近くに渡って様々な国際交流事業を行っており、事業実施団体であるNPO法人山形パプア友好協会は民間の立場からその交流を支えてきました。今回2023年10月31日に、田中理事長と安井インドネシア事務所長がパプア州を訪問した際に、プロジェクト視察をしていただく機会に恵まれました。

2023年10月田中理事長がプロジェクトを視察!

村での歓迎の様子

2023年10月田中理事長がプロジェクトを視察!

 最初に訪れたのは空港近くのコンバ村です。ここではワリヤウ(※現地の言葉で生きる土地という意味) という名前の農家グループに所属する先住民と移民の女性達が、民族の壁を乗り越えて力を合わせて農業に取り組んでいます。プロジェクトで普及に取り組んでいる大豆、サラダ菜、トウガラシなどの栽培状況などを、実際の圃場を案内しながら支援している農業普及員と農家が紹介しました。さらに農家の方々が採れたての野菜を使ったパプアの伝統料理(パぺダなど)を調理し、理事長と一緒に舌鼓を打ちました。理事長を歓迎したリーダーは「理事長が自分たちの村に来て、取り組みを見てくれたのは大変光栄です」と感想を述べていました。

ワリヤウグループと農業普及員の皆さん

ワリヤウグループと農業普及員の皆さん

チェンデラワシ大学での大学生との交流!

 別の協力機関であるチェンデラワシ大学に場所を移して、試験圃場での取り組みも見ていただきました。プロジェクトでは、大学生をインターンとして受け入れて農家とともに働く機会を提供し、学生の視点で課題を見つけて解決策を模索する取り組みを行っています。大学の圃場ではトマトやサツマイモ、大豆といった新規作物の栽培実験を行っており、学生の中には卒業論文のテーマとして農家の課題(ポストハーベスト、農業用水に関するもの)を取り上げて農家のための研究をしています。これらの活動を実際に取り組んでいる学生の皆さんから、理事長に紹介させていただきました。

大学生の皆さん

 視察から一月経った11月28日に田中理事長は山形県庁を訪問し、平山副知事や山形県議会議員と面談しました。これまでのJICA事業への協力への感謝を伝えるとともに、当プロジェクトの視察報告を行いました。特にインドネシア・パプア州と山形県との交流について大変感銘を受けた旨述べ、来年の姉妹県州盟約 30周年を控え、今後も県としてパプア州との交流を継続・発展して欲しいとの期待を述べました。プロジェクトでは今後もJICAと協力して現地農家の課題解決に貢献していくとともに、山形県とパプアの草の根交流にも役立てていきたいと思います。

(山形パプア友好協会/現地調整員小野さんからのご報告)

山形県で学んだ大豆栽培の展示栽培を説明

山形県で学んだ大豆栽培の展示栽培を説明

関連リンク:事業概要

・草の根技術協力事業「パプア州農業普及員の普及能力向上と住民組織化による農業技術改善プロジェクト~山形パプア明るい農村プロジェクト~」
https://www.jica.go.jp/partner/kusanone/chiiki/ku57pq00000x9trj-att/ind_24_c.pdf
・田中理事長が東ティモールとインドネシアを訪問
https://www.jica.go.jp/information/press/2023/1522618_25245.html

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