【仙台防災未来フォーラム2025 展示ブースに出展しました】
2025.04.10
3月8日(土)、仙台国際センターにて、仙台防災未来フォーラム2025が開催され、JICA東北から展示ブースに出展いたしました。当日はたくさんの来場者で会場が活気に満ちていました。
JICA東北のブースでは、JICA海外協力隊で「防災・災害対策」の職種で活動した金野利哉さんが開発した救急をサポートするアプリや、インドネシアのバンダ・アチェ市と東松島市の「相互復興」についての紹介、また国際緊急援助隊のユニフォームの試着など、JICA東北の防災事業について紹介しました。
元消防士・救命救急士という経歴を持つ金野利哉さんの原点には、地元岩手で経験した東日本大震災があります。防災・災害対策隊員としてフィリピンに派遣されるも、コロナ禍に突入し、思い半ばで帰国に。「日本にいながら世界のために何ができる?」と考え、「ITで命の尊さを守る」という新たな挑戦が始まりました。現在は急患の病状をAI分析し、救急車内での処置をサポートするアプリ『ベッドサイドヒーロー』の実用化を目指しています。人材育成のための訓練モードも搭載した革新的なアプリは、途上国のみならず、高齢化や医療人材不足に悩む日本の地域社会での活用も期待されています。
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県東松島市は、「相互復興」をテーマにスマトラ沖地震・インド洋津波(2004年)の被害に見舞われたインドネシアのバンダ・アチェ市の人々と、互いの経験を学び合い、様々な事業を進めてきました。この「相互復興」からの「共創」の軌跡について多くの方々に知っていただけるよう、東松島市役所の方や関係者の方々にもご協力いただきました。そのお一人、東松島市の山縣嘉恵さん(現在は「SAY’S東松島」代表)は、前述の金野さんとも互いの活動を紹介し合い、防災と防犯…命を守ることはいろんな取り組みとつながっていると共感し合い、山縣さんからはさらに「金野さんは、消防士をなさってきたからこそ、現場を知っている中でどんな情報が必要か、大切かを理解していただけるから現場は心強いと思います。」とお伝えしたそうです。
この日のJICA東北ブースでは、国際緊急援助隊(Japan Disaster Relief Team)の活動説明の他、ユニフォーム、可愛いパネル展示を行いました。特に、国際緊急援助隊のユニフォームが大人気で、袖を通した子どもたちは、ご両親に素敵なポーズで写真を撮影してもらっていました。この中から、将来の国際緊急援助隊員が生まれるかもしれません。
※国際緊急援助隊(Japan Disaster Relief Team)とは:海外で大規模な災害が発生した際に日本国政府が派遣する緊急援助チームです。捜索や救助を行う救助チームや、医療サービスを提供する医療チームなど5つの編成を有しています。国際協力機構(JICA)はこれら国際緊急援助隊の派遣などを行う事務局を担っており、外務省等各関係省庁と連携して、災害で助けを必要としている海外の方々に必要な支援を届ける役割を果たしています。
scroll