出会いが派遣への自信につながる。派遣予定の協力隊候補生がJICA筑波・農業研修に参加
2026.08.05
2026年3次隊として、マダガスカルへコミュニティ開発隊員として派遣予定の青山さん。大学では国際関係や開発政策などを学び、海外留学や国連機関でのインターンシップなど、多文化・多国籍な環境でさまざまな経験を積んできました。
現在は山梨県のお寺の宿坊で勤務しています。
今回は、そんな青山さんにJICA筑波の農業研修へ参加した感想を伺いました。
研修員の皆さんと品種比較試験用メロンを前に
青山さんが国際協力に関心を持ったきっかけは、大学3年生の時に訪れたエジプトでした。
市場で働く子どもたちや、水やお金を求めて声をかけてくる子どもたちの姿を目の当たりにし、「世界で困難な状況にある人々の力になれる仕事に携わりたい」と考えるようになったそうです。
幼い頃からJICA海外協力隊の存在を知っていたこともあり、自分の思いを実現できる活動だと感じ、応募を決意しました。
今回参加した農業研修については、派遣先であるマダガスカルの配属予定先が農業・畜産支所であり、要請内容に市場志向型農業振興(SHEPアプローチ※)の普及が含まれていることから、「派遣前に少しでも農業やSHEPについて学びたい」という思いで参加を決めたそうです。
農業に関する知識や経験はほとんどなく、不安もありましたが、「派遣前にできる限り多くのことを吸収したい」という気持ちで研修に臨みました。
※SHEP は
S
mallholder
H
orticulture
E
mpowerment &
P
romotionの略称です。ケニア農業省とJICAの技術協力プロジェクトにおいて開発された小規模園芸農家支援のアプローチであり、野菜や果物を生産する農家に対し、「作ってから売り先を探す」から「売れるものを作る」への意識変革を起こし、営農スキルや栽培スキル向上によって農家の園芸所得向上を目指すものです。
【参考(YouTube)】
・【農業・農村開発】SHEPアプローチ研修ダイジェスト(Full ver.)
・【農業・農村開発】SHEPアプローチ ~動機づけ理論に基づく「市場志向型農業振興」~(Full ver.)
メロンの品種比較試験(果実調査、食味試験)の準備中!
青山さんが最も印象に残ったと話すのは、世界各国から来日している研修員との交流です。
JICA筑波の宿泊施設で生活を共にしたことで、講義や実習だけでなく、食事や毎週水曜日のバレーボールなど、日常のさまざまな場面で交流する機会がありました。
中には手作りの夕食を振る舞ってくれる研修員もいたそうで、
「まるでアフリカのお父さん、お母さんがたくさんできたような温かい2週間でした」
と振り返ります。
また、講義中も終始笑顔の絶えない雰囲気だったそうです。
数字のカンマやピリオドの使い方について真剣な議論になったり、掃除後にリーダーが参加者へ感謝を伝えた際に、
「私たちは参加者じゃない。仲間であり友達だ!」
と冗談交じりに返したりするなど、国籍を超えた一体感が生まれていました。
こうした交流は、研修の学びをより豊かなものにしてくれたそうです。
手作りの夕食を研修員と共に
研修を通じて得た学びは、農業に関する知識だけではありませんでした。
青山さんは、異なる文化や背景を持つ人たちとの交流を通して、
・笑顔や明るさの大切さ
・相手を理解しようとする姿勢
・率直なコミュニケーションの重要性
を改めて実感したと話します。
また、アフリカ出身の研修員たちの温かさや人との距離の近さに触れ、日本の文化や生活環境との違いについても多くの気づきを得ることができました。
「国や文化が違っても、人と人とのつながりは築ける」
そんな実感を得られたことが、大きな収穫だったそうです。
実習後、アフリカの研修員たちと圃場で育てたスイカをぱくり
研修に参加する前は、協力隊員としての派遣前訓練受講前ということもあり、マダガスカルでの生活や活動をなかなかイメージできなかった青山さん。
現地での暮らしや活動に対する漠然とした不安もあったといいます。
しかし、JICA筑波での研修期間中に他の協力隊候補生や協力隊OB・OG、JICA筑波のスタッフ、そして海外からの研修員と交流するなかで、その気持ちにも変化が生まれました。
さまざまな経験談や考え方に触れることで、派遣後の生活や活動を具体的に想像できるようになり、不安よりも期待の方が大きくなったそうです。
「今はマダガスカルでの活動をとても楽しみにしています」
そう笑顔で話してくれました。
調査研究のため使ったトウモロコシをBBQで、いただきます!
最後に、これからJICA筑波での農業研修への参加を検討している候補生へメッセージをいただきました。
「『JICA筑波は日本で一番アフリカに近い場所』と言っている方がいましたが、実際に参加してみて本当にその通りだと感じました。派遣前にアフリカの文化や人々の温かさに触れたい方には、ぜひおすすめしたい研修です。」
研修員との交流を通じて、マダガスカルを含むアフリカ各国に知り合いや家族のように気にかけてくれる人ができたことで、現地での生活やコミュニケーションへの不安も和らいだそうです。
また、農業に関する知識や経験がなくても安心して参加できることも、この研修の魅力の一つ。
「少しでも興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。派遣への自信や新たな出会いにつながる、充実した研修になると思います!」
農業技術の学習だけでなく、異文化理解や国際交流、そして派遣後の活動を具体的にイメージする機会にもなった今回の研修。
青山さんにとって、マダガスカルへの第一歩となる、大きな学びと出会いにあふれた2週間になったようです。
青山さん、2週間の研修お疲れさまでした!
みんなで記念の1枚
NGショットも最高の笑顔!