【実施報告】「パラグアイの伝統文化」アルパと刺繍ニャンドゥティ
2023.03.22
2023年1月29日、パラグアイの伝統文化「アルパ(スペイン語でハープの意味)」の演奏と、レース刺繍「ニャンドゥティ」の講演・ワークショップを行いました。
(1) アルパの演奏とお話
パラグアイでの出来事やアルパについてお話いただき、実際にアルパ演奏をしていただきました。
菅原ふみさんはパラグアイに青年海外協力隊として派遣され、音楽教師として小学校に音楽教育を根付かせる活動を行いました。そこで伝統楽器アルパと出会ったそうです。帰国後、しばらく日本でアルパに触れる機会がなかったそうですが、運命的に近所にアルパ教室ができたことから練習を再開し、現在は積極的にアルパの演奏活動をされています。
アルパの音色は、心地よい柔らかな音で、心が弾むようなリズムや旋律に、皆さんが聞き入っていました。
(2) ニャンドゥティの紹介
ニャンドゥティはパラグアイの伝統芸能の刺繍です。「蜘蛛の巣」という意味で、繊細で美しい色使いが特徴です。(一社)日本ニャンドゥティ協会 理事長の岩谷みえエレナさんにニャンドゥティとの出会いからその魅力についてお話いたただきました。他にも、パラグアイの思い出として実家でかわいがっていた子ブタが、家を離れていた間に食糧になってしまったお話、結婚式の時に牛車に乗っていたらウェディングドレスに「ウン」がついてしまったお話など、ユーモアを交えて話してくださいました。
(3) ニャンドゥティ ワークショップ
参加者は10人で、1本ずつ1時間でストラップを制作するワークショップを行いました。今回参加された方々は、外部のイベントでニャンドゥティのアクセサリーを見かけて、興味を持たれた方が多かったようです。外部のイベントで購入したピアス等を身につけて、ワークショップに参加されている方が多くいらっしゃいました。
左:菅原ふみさん(アルパ奏者)、右:岩谷みえエレナさん(ニャンドゥティ講師)
ワークショップで出来上がった作品
菅原ふみさんアルパ演奏と解説
今回は工程を1から実施するのは時間的に厳しいとの判断から、先生方が事前に下準備をしていただいた上で制作がスタートしました。中には保護者の方と参加された小学生もいて、皆さん一心に制作に打ち込んでました。先生方の丁寧なご指導と参加者の皆さんの集中力の賜物で、全員1時間という短い制作時間内に完成させることができました。
最後にご自分の作品の色に合わせてパーツを選び、つなぎ合わせてできあがりです。素敵なストラップが完成し、皆さんに満足していただけたようでした。
○菅原 ふみ 氏(アルパの演奏、パラグアイの紹介)
国立音楽大学 教育音楽科卒業
青年海外協力隊としてパラグアイ共和国に2年間滞在。
全日本アルパコンクール本選大会出場。
山手西洋館サマーコンサートほかイベントや施設レストランなどで積極的に演奏活動を実施。
〇岩谷 みえ エレナ 氏(ニャンドゥティ紹介、ニャンドゥティのワークショップ)
パラグアイ出身。
日系2世 パラグアイの伝統工芸の“ニャンドゥティ”に魅了され、技術を習得。
2010年より日本でニャンドゥティの指導・普及を行う。
パラグアイ国立伝統工芸員(IPA)指導員
(一社)日本ニャンドゥティ協会理事長 ニャンドゥティ研究会「Academia Mie Elena」主宰
2022年 パラグアイ女性省大臣表彰
岩谷みえエレナさん ニャンドゥティについて説明
〇小野 清美 氏(ニャンドゥティワークショップ)
パラグアイ ペドロ・ファン・カバジェロ出身。
2012年から岩谷さんの教室に通いAcademia Mie Elenaの上級認定コースを修了。
繊細な感覚で高度な技術をさりげなく使いこなす作風にファン多数。
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