【実施報告】JICA海外協力隊体験談(ブラジル)と自作絵本"ぼくはカウアン" よみきかせ会

2023.07.26

講師の高松洋子さん プロフィール

1987年  山口県周南市生まれ
2010年  夢だった世界一周旅行を実現
2012年  愛知県小学校教諭として勤務
2017年  JICA海外協力隊としてブラジルの「ブラジリア学園」で約2年間勤務
2019年~ 帰国後も愛知県小学校教諭として勤務

実施内容

6月25日にJICA海外協力隊の体験談と絵本のよみきかせを行いました。講師の高松さんにはJICA海外協力隊としてブラジルで過ごした経験をお話しいただき、ご自身の体験をもとに執筆した絵本を読んでいただきました。同じくJICA海外協力隊でブラジルへ派遣された成田祐香さんもお呼びし、経験を語っていただきました。イベントの参加者15人のうち、9人がブラジルにルーツを持つ方々でした。

今回のイベントで読んだ本の主人公の「カウアン君」は、高松さんが愛知の小学校で教諭をしていたときの生徒で、ブラジルで奇跡の再会をはたします。カウアン君は日本人として暮らしたいと思っているけれど、同級生に比べて背が高く、見た目が外国人のようだから、みんなと一緒じゃないな、と悩んでしまいます。この絵本では日系の人たちの生活や背景についても、わかりやすく説明しています。

絵本のよみきかせ以外にも、写真や3択クイズでブラジルの生活の様子を紹介し、参加した大人も子どもも、楽しく過ごすことが出来ました。高松さんは夢だった世界一周旅行を達成した後、小学校の教職につきましたが、子どもたちに「将来の夢は何?」と問いかけているのに、自分には今後の具体的な夢がない事に気づき愕然としたそうです。そこで新たな目標として、JICA海外協力隊への参加を選択します。

派遣先のブラジリア学園は、富裕層の子どもたちが通う学校で、設備などは恵まれています。しかし、その学校で受け入れる初めての派遣教師だったため、学校側では高松さんの授業のカリキュラムが全くなく、最初はどうしてよいのか戸惑ったそうです。そうした中、持ち前のガッツとパイオニア精神で、自分の居場所を作り出していきました。折り紙を通じての国際交流や、日系の子どもだけでなく、日本に興味のある子どもへの日本語教育などを積極的に提案して、学校側、生徒に受け入れてもらうことができたそうです。

高松さんの後任として派遣された成田さんは、高松さんが実績を作って下さっていたので、さらに充実した内容での協力隊活動が行えたとのことです。

質疑応答では、学校における教師の役割や保護者のかかわり方についての日本とブラジルの違いなどの話題が上がりました。実際に、ブラジルにつながりのある方からの発言をはじめ、活発で中身の濃い意見交換になりました。

高松洋子さん自作絵本”ぼくはカウアン” よみきかせの様子

JICA海外協力隊(ブラジル)時代の写真等を映しながら体験談を話していただきました

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